2009年06月19日

ミクロの決死圏(1966)

 オーツが見た映画です。
 非常に有名な映画で、人間を潜水艇ごと縮小して人間の体内に注入し、脳まで行ってレーザーで内部から手術するという話です。
 子どものころ、映画館で見て、大いに興奮したことを覚えています。当時としては大変な傑作といってもよかったと思います。
 最近、この映画を見直すことがありました。
 結果はダメでした。
 同じ映画でも、こんなにも評価が変わることがあるのかといったところです。40年はさすがに長いです。
 ストーリーはおもしろいのですが、科学的な考証がまったく足りないと思います。
 一番の問題は、質量保存の法則を破っている点です。物体を縮小したとしても、質量は保存される(保存されないとE=mc2でエネルギーが放出される)ので、潜水艇にしても人間にしても、重くてそもそも扱えないということです。たとえば縮小した人間を小さなガラス板に乗せることは不可能なのです。
 それはともかく、ストーリーとして変な点がたくさんあります。時間をかけてレーザーガンを修理するくらいなら、その段階で潜水艇を摘出して、次の潜水艇を縮小して送るべきです。肺で空気を取り入れるという話がありますが、血管内の水分が多い場所と肺胞の空気が充満しているところの膜を破っていいのでしょうか。体が小さくなっていて水の表面張力や何やらが違うとしたら、潜水艇の出入り口のタンクの描写をはじめ、ストーリーのすべてを書き換えなければならなくなると思います。そもそも、初めて人体に入るのにレーザーガンを持って入るのですか。いろいろと各種実験をして、安全性を確かめた上で実行に移すというのが医学の基本なんじゃないかと思います。さもなければ、危険すぎます。注射液(生理食塩水?)ごと縮小して患者の体内に注入するのですが、60分後に注射液が元に戻って膨張しないのでしょうか。患者の身体が破裂するでしょうね。潜水艇を残して人間が脱出なんて、有りですか。白血球が潜水艇を吸収するとしても、たった2分くらいじゃ吸収は無理でしょうに。小さく分解して吸収しても、縮小したものは膨張します。そもそも、このミッションは小さなゴミ一つ残してはいけない(残したら、それが膨張して患者は死亡する)わけで、ほとんど実行不可能です。
 こんなことを考えていたら、映画が楽しめなくなってしまいました。
 ラクエル・ウェルチという美人女優が助手役で登場するのはうれしいですが、それくらいしか見所はないのかもしれません。

posted by オーツ at 05:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月17日

猿の惑星(1968)

 オーツが見た映画です。非常に有名なSF映画です。
 しばらく前に見たのですが、細かいことを忘れた後に再度見てみるととてもおもしろく感じられます。
 チャールトン・ヘストンが主演ですが、彼はこの映画の中でものすごく存在感があります。
 宇宙飛行士たちは、出発から 2000 年経って、地球に帰ってくるのですが、地球から320光年離れたところに到着してしまいます。そこは猿が支配する惑星だったという衝撃的な展開です。そして、「人間」がいて、それが猿の狩りの対象になっているという倒錯した世界です。
 この映画の中ですばらしいのは、何といっても、ショッキングなラストシーンです。これを見せるために2時間かけたのではないかと思います。いかにもアメリカ映画です。ここでスパッと物語が終わっているのも余韻が残っていいものです。
 ストーリーがよく考えられていて、人間の文明批判のような趣もあり、飽きさせません。これで40年前の映画とは信じられません。未だに色あせないと思います。これを作った人は偉いなあと思います。
 ただし、突っ込みどころ満載です。
 宇宙船の着水シーンは笑えます。最初に語られる話を基準にすれば、非常に高速で飛行できるという設定です。だとしたら、そのまま湖に着水することはできません。十分に減速しなければなりません。さもないと、水と船体の摩擦が大きく(超高速での突入なら水は「固い」ものになります)、宇宙船は確実に破壊されるでしょう。また、人間の操縦士が着水による加速度に耐えられるも思えません。あるいは、角度によっては宇宙船が湖面にはじかれてしまうでしょう。映画の中では、人間の操縦でなく、コンピュータの操縦で着水するようになっていますが、これはあまりにも荒唐無稽です。人が操縦する方がいいと思います。着水するなら、狭い湖でなく、広い海をねらうべきです。
 どんな惑星でも着陸できるように宇宙船を設計するなら、逆噴射で減速してふわりと降りられるようにするでしょう。空気があるとは保証できませんので、パラシュートは無意味ですし、水があることも保証されませんので、水で減速するようなことも事前には考えられません。
 この映画では、実は 2000 年後の地球を描いているわけですが、たった 2000 年で地形が変わるほどの変動があるでしょうか。核兵器などが使われたとしても、地形が変わるには、もっと長い時間が必要ではないでしょうか。
 2000 年経っても、20世紀の英語がそのまま通じるのは変です。猿の使う言語が英語なのも変で、もっと猿に適した形に変化すると思われます。まあ映画ではしばしば言語関連のことは無視されますが、……。
 それにしても、宇宙飛行士は、猿が英語を使った時点で、ここは地球だと気が付かなければならないと思います。
 知能があること、ことばが通じることを理解させる手段は、声が出ない場合でもいろいろあります。頭を振ることで yes/no を伝えるとかだけでも(お互いがコミュニケーションを取ろうと思ったら)かなりのことが伝えられます。
 まあ、こんなことを考えずに映画を楽しむべきでしょうが。


ラベル:猿の惑星
posted by オーツ at 06:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月14日

十戒(1956)

 オーツが見た映画です。
 預言者モーゼを壮大なスケールで描きます。当時としてはまだ少ないカラーで(「総天然色」などと言っていましたっけ)いかにも豪華絢爛です。まさにハリウッドの歴史スペクタクルです。4時間近い長尺ものですが、見ていると、あっという間に過ぎてしまいます。モーゼは、エジプトの王子のはずが、ヘブライ人という素性がばれて奴隷になり、さらに人々の救世主となります。いやはや、このモーゼの波瀾万丈の生涯を描いているというだけですごいなあと思わせます。モーゼを演じたチャールトン・ヘストンは、まさに適役で、この人のがっしりした体つきは、いかにもモーゼと思わせます。(モーゼがこんな立派な体をしていたのかどうかは知りませんが。)
 50年以上も前の映画なので、ちょっと技術的に不満なところがないわけではありません。アニメーションで描かれていることがわかってしまうところもいくつかあります。特にモーゼに十戒を授けるところはちゃちな感じです。
 しかし、海が割れてモーゼたちが渡っていく場面など、信じがたい特撮映像です。杖を蛇に変える場面や、川を赤く(血の色に)染める場面など、びっくりします。今見ても十分楽しめる映画だと思います。
 こんなものを50年以上前に作り上げてしまうハリウッドの力に感服します。
 ちなみに十戒は「じっかい」が正しい読みであって「じゅっかい」ではありません。



posted by オーツ at 05:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月07日

ひまわり(1970)

 オーツが見た映画です。
 あるイタリアの夫婦がいますが、夫がロシア戦線に出征し、なかなか帰ってきません。妻がロシアまで探しに行くと、夫は別の女と結婚していたことが判明します。そのことがわかったときの妻の表情が何ともいえません。
 ストーリー全体は「シェルブールの雨傘」
2007.6.18 http://o-tsu.seesaa.net/article/52563965.html
を連想させます。
 全体を通してソフィア・ローレンの演技がすばらしいと思います。出征前の二人が若々しいころ、夫が帰還しないので係員に詰め寄るとき、夫を捜しに行くとき、夫から逃げ帰ってイタリアで生活しているときと、映画の中で時間が経つのは早いのですが、それぞれのときを見事に演じています。撮影時35歳ですが、若いシーンもそれなりに見えます。また、やや老け顔(やつれ顔)の妻の怒りのシーンなども迫力があります。
 ストーリーは、単純な時間順でないので、映画としてさらに味わいがあります。
 ロシア娘を演じたリュドミラ・サベリエワもきれいで、こんな美人に命を救われたら、男としてはふらふらとくっついてしまいそうだと思えます(笑)。
 ヘンリー・マンシーニの音楽もすてきです。
 派手な映画ではありませんが、しんみりと心にしみてきます。こんなに悲しい恋愛映画はめったに見られません。涙なしには見られない映画です。名作といっていいでしょう。
 中高年の特に女性にオススメの映画です。


posted by オーツ at 05:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月13日

北北西に進路を取れ(1959)

 オーツが見た映画です。もう何回か見ています。スジを忘れたころに見ると、またおもしろく感じます。
 ヒッチコック監督の、大変よくできた映画だと言っていいでしょう。巻き込まれ型のサスペンスで、最後まで展開が予想できません。脚本がすばらしいと思います。
 主人公のケイリー・グラントもかっこいいですが、ヒロインのイブ・ケンドールを演じたエヴァ・マリー・セイント(1924年生まれなので、撮影当時35歳?)がとてもきれいに撮れています。(本当は美人タイプではないのですが。)役としては26歳ですが、そのように見えます。話す英語がとても上品で聞き取りやすく、色っぽさ・艶っぽさを感じさせます。
 余談ですが、昔の映画なので、女性も普通にタバコを吸うシーンがあります。オーツは、そういうシーンを見るだけで、がっくり来てしまうタチです。タバコは女性の魅力を帳消しにしてしまうと感じています。
 この映画、よくよく見ると、突っ込みどころはいろいろあります。たまたま乗った列車に重要人物が乗り合わせているなんて、ありえない展開だし、飛行機がタンクローリーに衝突するなんて、そんな操縦の下手な人はいないでしょう。しかし、そんなことを気にせず楽しみましょう。
 最後のラシュモア山のシーンから寝台列車へのシーンへの展開は、おしゃれでした。
 この映画はこれからも繰り返し見ることになりそうです。
 あ、作られてからちょうど50年なんですね。50年ですか。50年ですよ。

 さらに余談ですが、エヴァ・マリー・セイントは、スーパーマン リターンズ(2006)でマーサ・ケントを演じているんですね。
http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=37996
あのおばあさん(撮影当時82歳?)とは気が付きませんでした。芸歴(約)50年という、こちらもすごいものです。



posted by オーツ at 04:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月11日

ポセイドン・アドベンチャー(1972)

 オーツが見た映画です。37年も前のパニック映画です。
 ポセイドン(2006)
2007.7.24 http://o-tsu.seesaa.net/article/52563925.html
のオリジナル版です。
 最近、また見てしまいました。
 なかなかおもしろい映画で、見始めると、最後まで手に汗を握りながら見てしまいます。人を引き込む魅力があります。
 前の記事(http://o-tsu.seesaa.net/article/52563925.html)では、1972 年版をあまり高く評価していませんが、それは違うように思います。
 船が横から大波に襲われ、逆さまになってしまうという設定ですが、実際は、海の真ん中でこんな大波は生じないし、仮に船が横から大波を食らっても、大きな客船がこんなふうに逆さまになることはありません。波がくだけるのは海岸に近づいた浅い場所に限られますし、船の構造は本来の姿勢を保つようになっているのです。船に乗るときは安心して船旅を楽しむようにしましょう。
 そうはいっても、もしもそんなことが起こったら、人々は、やはりこの映画のストーリーのようなことを考えて行動するのでしょうかね。
 なぜ、この古い映画に魅力を感じるかというと、登場人物の力でしょう。若い女優さんがかわいいだけでなく、怖いところでは表情でその恐さを十分に出しています。主な登場人物は、それぞれにキャラクターが活きています。こういう細かいことの積み重ねで映画自体がおもしろくなっていると思います。

 余談ですが、「ポセイドン・アドベンチャー」という映画には、2005 年製作のリメイク版もあります。こちらはつまらないです。迫力がなく、リメイクの意味がありません。ストーリーが雑だし、映像も CG 多用で、質が悪く、オーツは失敗作だと思います。



posted by オーツ at 05:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月11日

王様と私(1956)

 オーツが見た映画です。
 シャム王が出てきます。時代設定はいつなんでしょうか。19世紀くらいでしょうか。王様には王子や王女が67人もいるという話で驚きます。画面に出てくる子供たちは、乳児ではありませんから、20人くらいでしょうか。それにしても壮大な話です。シャム王を演じるのはユル・ブリンナーですが、まったくもってこの役にピッタリです。いつも裸足で、腰に手を当てて、「ハッ」と声を上げ、威張っている感じがいいです。
 そして、この子供たちの教育係としてイギリスからやってきたのがアンナです。Mrs. Anna と呼ばれています。夫を亡くしており、男の子を一人ともなっています。アンナを演じるのはデボラ・カー(1921 生まれ)です。大変な美人ですが、いつもふわふわとしたスカートで登場し、態度が上品で、見応えがあります。単なる家庭教師ではなく、芯が強く、きちんというべきところをいう態度はまさにイギリス人の理想像でしょう。
 こうして、アンナが昔からのしきたりが残る封建的な王宮をだんだんと変えていくわけですが、そのあたりの描写が見事です。
 設定が設定だけに、使われる英語が易しいので、とても聞き取りやすくなっています。
 ミュージカル仕立てですから、大切なシーンになると歌が歌われます。これもなかなか効果的でいいと思います。
 途中で、劇中劇「アンクル・トムの小屋」がありますが、いかにもタイ風の作りで、これまた楽しめます。
 王様とアンナのダンスシーンもけっこう迫力があります。最初はうまく踊れないのですが、だんだん息が合っていく。その変化の様がまた見事です。
 最後のシーンでは、王様が病気で死んでしまうわけですが、ここはいかにも唐突でした。
 数年して、スジを忘れたころにまた見ると、いいと思います。
 オーツの場合、美人女優が映画に出てくるだけで、再度見たいと思ってしまうのかもしれません。
 デボラ・カーは、2007年死去だそうですが、晩年はどんな感じだったのでしょうか。

参考記事:
http://www.geocities.jp/yurikoariki/deborahkerr
http://csx.jp/~piki/deborah.html



posted by オーツ at 06:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月23日

ダイヤルMを廻せ!(1954)

 オーツが見た映画です。
 アルフレッド・ヒッチコック監督の作品です。
 50年以上前の古い映画で、当然ながら、現代の華々しいSFXはまったく使われていません。でも、非常におもしろく、またそのうち見たいと思ってしまいます。
 やっぱり、再度みたいと思う映画は、美人女優とストーリーで決まるのではないでしょうか。(こう思うのは、オーツが男だからでしょうか。)
 主要登場人物はほんの数人で、場面もほぼ自宅(犯罪現場)の中だけという設定ですが、思わず画面に集中してしまいます。
 妻が不倫していることを知った夫が第三者に頼んで妻を殺そうとします。完全犯罪を企てます。しかし、いざ実行段階になって、襲われた妻が逆にその犯罪者を殺してしまいます。そこからがサスペンスの始まりです。
 とにかく、このストーリーはよく考えられています。この映画を忘れたころにまた見ると、「ああそうだった」という感じで楽しめます。傑作というのはこういう映画のことをいうのでしょうね。
 グレース・ケリーは大変な美人女優で、役どころにピッタリです。こういう奥さんを殺そうなんて思うのはもったいないです。(下世話な話ですが。)もっとも、映画の中では、この夫婦の関係がよくわかりませんでしたが。不倫をしながら、この妻は元のさやに収まろうとしていたようですし、仲がいいのか悪いのか、よくわからないのですが、……。
 現実にはありえないような展開もあります。たとえば、ハサミを背中に突き立てた程度では人は簡単に死にません。死刑囚を一刑事が外に簡単に連れ出すなんてことはできるはずがありません。鍵のありかを知っていることだけを証拠として犯人の夫を有罪にできるはずがありません。いやそもそも元の犯罪が殺人未遂(の共謀者)でしかありません。夫は大した罪にもならないでしょうね。ま、そのあたりは目をつぶってストーリーを楽しみましょう。
 推理小説(ミステリー)好きの人だったら、この映画にきっとはまるでしょう。最初から犯人がわかっているので、「刑事コロンボ」風ですかね。
 この映画では、登場人物たちの話す英語が、イギリス式の教養のある話し方とでもいえばいいのでしょうか、とても聞き取りやすくできています。日本語の字幕のセリフではずいぶん省略がなされていることがわかります。英語の勉強を兼ねてこの映画を見てもいいのではないでしょうか。このころの映画は一般的にそんな感じがします。それに比べると、現代物は聞き取りにくく感じます。
 この映画には、「ダイヤルM」(1998)というリメイク版もあります。オーツはこれはこれでおもしろいと思いました。


posted by オーツ at 05:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月29日

麗しのサブリナ(1954)

 オーツが見た映画です。久しぶりにまた見ました。
 オードリー・ヘップバーンならではの映画です。
 ある富豪一家のお抱え運転手の娘サブリナ(オードリー)が、その富豪一家の息子と恋愛をします。
 映画ならではの設定で、この映画を見る女性は、自分もこういう玉の輿に乗りたいと思うのでしょう。
 サブリナは2年間パリで料理学校に入るわけですが、その前は、かなりダサイ服を着て、髪を束ねるヘアスタイルで登場します。ウェストが細く、目はぱっちりとしていて、大変な美人ですが、やや野暮ったい感じに描かれます。
 パリから帰ってくると、まるで違った女性になります。このギャップがおもしろいのです。富豪の息子は、運転手の娘であることがわからないのです。しかし、2年くらい「料理学校」に行っていただけでは、こういうことは起こりえません。やっぱり現代の(正確には50年前の)おとぎ話です。まず帰国時のファッションセンスが素晴らしいです。パリモードというのはこういうものでしょうか。オードリーの細いウェストがあればこそ着こなせるファッションです。ヘアスタイルや帽子も大人の女性になっています。
 サブリナが帰国した日に富豪の家でパーティーがありますが、そのときに着ていくドレスがまた素晴らしい。態度も優雅で、いかにも「お嬢様」を演出しています。実際のところ、運転手の給料で、娘をフランスに留学させることはむずかしいし、さらには、こんなパーティードレスを買えるほどの仕送りをすることもできないでしょうし、何よりも、このような物腰を2年で身に付けさせることは不可能に近い話です。パリに住んでいれば身に付くというものではないでしょう。
 というわけで、おとぎ話ではありますが、しかし、オードリーが演じると映えます。この頃のオードリーは25歳。まさに世界中があこがれる存在として、この役にうってつけだったはずです。
 この映画、モノクロなのがまことに残念です。
 それにしても、世の中の女性たちは、「玉の輿」をどう見ているのでしょうか。住み込みの運転手の娘ということで、富豪の息子にしてみれば、見ても見えなかったはずなのに、美人に変身して帰ってくるとチヤホヤしっぱなし。いかにも女性は美人でなければ意味がないといわんばかりです。
 最後にはハッピーエンドで終わるわけですが、オーツが気になるのはその後です。実際のところ、会社経営者の富豪と運転手の娘では身分(いやなことばですが)が違いすぎて、それまでの人生経験も違うでしょうし、その後の生活のしかたにしても、まるで違うはずですから、2人の共同生活がうまく行くのかどうか、心配になります。おとぎ話だから、そこは描かなくていいのですけれど。
 この映画のリメイク版で、「サブリナ」(1995)というのもあります。ストーリーはほぼ同様です。しかし、オードリー・ヘップバーンとジュリア・オーモンドでは、女性としてのかわいらしさ・美しさが大違いで、リメイク版は2度と見ることはないでしょう。


posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月19日

ブレードランナー(1982)

 オーツが見た映画です。
 息子が知り合いから借りてきた DVD 5枚組を又借りして見ました。パッケージがアメリカのもので、日本語の説明がなく、英語だけが書いてあります。日本語字幕がないということで、息子も借りたまましばらく見ていなかったようです。オーツも、ちょっと心配しましたが、この映画は以前にも何回か見たことがあるし、基本的なスジはわかっていますので、大丈夫と判断して、見てみました。すると、何と、日本語字幕付きでした。ケースと中身が違っているのです。息子にもその旨を伝えて、ちゃんと見てから DVD を知り合いに返すようにいいました。
 さて、この映画。SFアクションということで、オーツの好きなジャンルです。人類がレプリカントと呼ばれる人間そっくりのアンドロイドを作り、それを宇宙に送り出して過酷な環境で働かせるというのが前提になっています。レプリカントのうちの4人が逃げ出して地球にやってきたので、それを殺そうというのが基本的な流れです。殺し役がブレードランナー(デッカードという名前)です。
 レプリカントは設計時に寿命が4年と決められています。こんなところは、いかにも芸が細かいと思いました。
 この映画で何といってもおもしろいのは、アメリカの近未来(2019年を想定し、製作後 37 年後)の世界を現実的に描いている点でしょう。ロサンゼルスのような大都市であっても、中国人や日本人などがたくさん住んでいるというのは、非常に興味深いものです。空中を飛ぶのは、映画のような大スクリーンを備えた飛行船(?)ですが、そこに登場する宣伝用動画は、怪しげな日本人だったりします。ビルの壁面も宣伝用のスクリーンになっていますが、日本人向け(?)の薬の宣伝が流れています。
 ストーリーも興味深いもので、人間とは何かをめぐって考えさせられます。
 しかし、一方では、けっこうグロテスクな描写もあり、オタク的な作品ともいえます。
 ハリソン・フォードが主演ということになっていますが、レプリカントのリーダー(ロイという名前)を勤めたルトガー・ハウアーが非常に印象的で、むしろ、こちらが主役かと思えるほどの迫力です。
 オタク的作品といえば、この映画には熱狂的なファンが多いようで、ネットの中でも、さまざまな記事が書かれています。オーツは以下の3サイトがくわしくていいと思います。
http://kimux.org/index.cgi?BladeRunner
http://www.math.s.chiba-u.ac.jp/~mtakizaw/blade-runner/blade.html
http://homepage2.nifty.com/e-tedukuri/BLADE%20RUNNER.htm(ストーリーがくわしい)
 日本映画でも、こういう新しい発想の映画ができるようであればいいのですが、なかなか……。
 この映画はブルーレイディスク版もあるようなので、そちらを見てみたいものです。
 なお、この映画は、本来の公開版の他に、「ディレクターズカット/ブレードランナー 最終版」(1992)と「ブレードランナー ファイナル・カット」(2007)というのがあるようです。オーツが見たのがどのバージョンなのか、よくわかりませんでした。もしかして、2007年版かもしれません。以前見た記憶とラストシーンが違っているように思いました。



posted by オーツ at 05:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月19日

私の頭の中の消しゴム(2004)

 オーツが見た映画です。
 初めて見たのは、ある映画館でした。泣けてしまいました。
 先日、WOWOW でハイビジョン放送があったので、再度見てみました。ストーリーはかなり忘れていましたが、最後の15分くらい、やっぱり涙が止まりませんでした。
 この映画では、若年性アルツハイマー病にかかった妻とその夫を描いています。タイトルは、頭の中に消しゴムがあって、記憶をどんどん消し去っていってしまうということなんですね。
 最初は、主人公=キム・スジンが男性と一緒にどこかに駆け落ちしようとして、駅で待っているのですが、相手の男性が来ないので、あきらめてしまいます。その後の展開とあまり関係ないような伏線なのですが、映画の後半では、これが重要な鍵になってきます。
 メインは、金持ちのお嬢さんと現場の作業員が偶然の出会いで恋に落ち、結婚に至るという、現実にはありえない設定なのですが、恋愛映画ではよくあることです。
 妻の物忘れがひどくなってきてからがこの映画の本領発揮です。夫婦とは何か、愛情とは何か、それを考えさせるようなさまざまな出来事があります。
 一番衝撃的なシーンは、妻が、夫の名前を忘れてしまい、過去の不倫相手の名前で夫に呼びかけるところでしょう。妻が本当に愛しているのは誰なのかという疑問がわきます。それを聞いた夫の心の痛みがこちらにも突き刺さるように感じられます。
 親類みんなでスジンに過去を思い出させようとするところなどは、涙を誘います。

 主人公=キム・スジンを演じたソン・イェジンは、とてもかわいらしく、かつ清楚なお嬢様になっています。こういう人だからこそ、この映画の主人公として映えるのでしょう。
 この映画がヒットしたことで、日本でリメイク版も作られたようですが、オーツは未見です。


posted by オーツ at 04:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月01日

レッド・プラネット(2000)

 オーツが見た映画です。SF映画で、かつ宇宙ものということで、オーツが大好きなジャンルです。
 2050 年に、火星に藻を送って酸素を生み出し、人類が移住する計画があったのに、それに異常が起こったため、数人で火星に調査に行くという宇宙旅行の話です。
 全体になかなかリアルに描いています。無重力空間での火災や、火星への着陸シーンなど、たいへん興味深く描かれ、科学的考証もきちんと行っているほうでしょう。
 しかし、荒唐無稽な面がないとはいえません。

(1)火星に酸素があるという設定になっています。
 いくら火星で酸素を人工的に作り出したとしても、火星がそれを保持できるはずはありません。今の火星の大気が薄くなっているのは、物理的・歴史的な必然性があるわけで、それをそのままにして酸素を作り出しても、宇宙空間に飛び散っていくだけです。

(2)人間を食べる「虫」がいます。
 ストーリーをおもしろくするために導入したのでしょうが、火星で初めて人間の血液を飲み、人間を攻撃してくる虫がいるとは思えません。人間が「食べられる」ものだとは知らないはずですし、実際、別の惑星で繁殖した生命は、お互いがお互いを食べる(体内で消化する)ことはできないと考えられます。食べられなければ、攻撃する理由もなくなります。

(3)30年前の宇宙船が動き出します。
 ロシアの宇宙船で、火星に30年前に放置されていたものを使って宇宙空間に飛び出すのですが、あれだけ壊れた宇宙船が、また使えるようになるなんて、信じがたい話です。宇宙船が火星の地上に放置されている間に、嵐が来たり、気温の極端な上下があったり、宇宙線にさらされたりしますから、機械類は確実に機能しなくなるでしょう。宇宙船は精密機械であり、宇宙飛行がそんなに簡単にできるはずはありません。

(4)宇宙船を手で捕まえます。
 近づいてくる宇宙船を捕まえるのに、女性飛行士が宇宙服を着けて船外に飛び出していき、手で捕まえます。こんなことは不可能です。宇宙船のスピードは相当なものですから、人間が接触したら大けがします。宇宙空間でドッキングするためには、両者の移動方向と移動スピードが同じになるようにしなければなりません。現実にはこのあたりの調整が一番むずかしいところで、3次元空間内で(惑星の周回軌道に乗っているときに)相手に近づくには、かなり時間と手間がかかるものです。

(5)エイミーというロボット犬が敵になって人間を攻撃してきます。
 いくら軍事ロボットでも、同僚(味方)の人間を簡単に襲うなんて信じがたい行動です。そうならないように、敵と味方の識別機能(および味方を攻撃しない原則)を、あらかじめプログラムとしてロボットに組み込んでおくべきです。

 まあ、SFの宇宙ものという映画は、大なり小なり突っ込みどころがあるものです。それがないと、逆におもしろくなくなってしまうようです。たとえば、「アポロ13」などは、リアルもリアル、SFXを使って、まるで実際に本物の宇宙船を映したみたいにリアルですが、しかし、ストーリーとしては意外と地味になっていました。
 映画はおもしろくなければなりません。その点では、この映画は合格点だと思います。エイミーの話が全部カットされている方が(単なるアクションにならずに)よかったのではないでしょうか。




posted by オーツ at 05:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月21日

007/ゴールデンアイ(1995)

 オーツが見た映画です。
 この映画は、007流の典型例かもしれません。アクションは派手ですが、ストーリーはけっこう「ありえない」の連続です。
 冒頭のつかみ部分では、ダムからバンジージャンプ式に飛び降ります。でも、バンジーのように跳ね上がるのではなくて、そのまま下にある建物に侵入します。ここは合成がバレバレでした。バンジージャンプでは、ゴムが伸びきったところが上に引き上げる力が最大になるところです。これは、人間の体重を支え、その加速度を反転させるのですから、相当に強力です。この力に逆らって、(ゴムを伸ばしながら)下に降りていくのは、かなりの力が必要になります。映画で描かれた小道具では、とてもそんなに力が出せるとは思えません。
 ソ連の兵士たちとの小競り合いの後、飛行機が滑走路を滑走し、そのまま断崖から飛び出して、下に落ちていきます。バイクで飛行機を追いかけたボンドが続いて飛び降ります。そして、落ちていく飛行機に空中で飛び乗るのです。しかし、物理学的にはこんなことはあり得ません。一定の重力が働く場において時間的に前後して自由落下し始めた二つの物体の間の距離は大きくなる一方なのです。ましてや、飛行機にはプロペラが付いていて、自由落下よりも加速して落下するのに対し、後から落ちていくボンドは単なる自由落下(それに空気の抵抗も大きそう)ですから、絶対に飛行機に飛び移れないのです。
 戦車でソ連のどこかの町を疾走するシーンもありえない話です。壁をぶち抜いて戦車が走り回っています。壁がレンガでできていて壊れやすそうですが、実際は、戦車程度の馬力で壁を壊しながら進んでいくのはむずかしいでしょう。壁がコンクリートでできていたり、鉄筋が入っていたりしたら、たとえ戦車でも無事では済まないでしょう。
 途中で戦車のてっぺんにたまたま銅像が乗ってしまうシーンがあります。これもありえませんが、そういう不安定な状態で戦車が町中の道路を急カーブして走ります。そんな場合、銅像は横方向の加速度(遠心力)を受けて戦車から転がり落ちるはずですが、そうはなりません。映画的には(ストーリーとしては)おもしろいですが、物理学(力学)を無視しています。
 映画の最後のほうに出現する巨大アンテナも変です。普段はアンテナが水の中に沈んでいるという設定ですが、こんな大きなものを水中に沈めておく意味があるのでしょうか。他人の目を避けるためでしょうか。これでは、アンテナのメンテナンスも大変だし、使うたびに水中から出すとなると、そのときに時間もエネルギーもかかってしまいます。また、映画では、アンテナの登場シーンで大量の水が排出されるように描かれていましたが、こんなことをすると、次回、アンテナを水中に沈めるときに、同量の水を用意しなければならず、大変なことになります。湖いっぱい分ですから、とてもそんな大量の水は用意できないし、用意しても注水には相当に時間とエネルギーがかかります。まさか、排出した水をどこかにとって置いたわけではありませんよね。そんなことをしたら、ますます大変です。
 これらは、ほんの例ですが、こんなふうに、「考えてみるとありえない」ことが次々と起こるのです。
 映画は、ありえないことを描いていても、おもしろければそれで許されるのでしょうか。
 とはいいつつも、オーツは「ありえない」映画を楽しんでいるのですが……。


posted by オーツ at 05:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月15日

007/リビング・デイライツ(1987)

 オーツが見た映画です。
 これまた007流の典型です。ボンド・ガールには、チェリスト役でマリアム・ダボが抜擢されます。初めはおとなしいかわい子ちゃんで登場しますが、後半ではアクションもこなします。
 ストーリーは例によってありえない話の連続のご都合主義です。
 チェロのケースをそり代わりにして雪の上を滑り降りるシーンなどがありますが、そりはまっすぐ滑れるように底に溝が刻んであります。チェロケースにはそんな溝はないわけですから、まっすぐ滑れません。だから、進行方向が定まりません。もちろん、スピードも出せません。これでは追っ手のスキーと張り合うことは不可能です。
 終盤では、ボンドが飛行機から荷物と一緒に落ちそうになるアクションがあります。飛行機につながって空中をブラブラしている荷物にボンドと敵がしがみつきながら戦うわけです。これはどうやって撮影したのでしょうか。すごい迫力です。
 一方、墜落しそうな飛行機からジープ型のクルマに乗って(いくらパラシュート付きだとはいえ)脱出するシーンも描かれていますが、実際はこんなことができるはずがありません。
 とはいえ、こんなことにこだわらずに、素直に楽しむべきなのでしょう。
 ティモシー・ダルトンのジェームズ・ボンドは、結局2作品しか作られませんでしたが、若々しくて、いかにも「ボンド」らしい雰囲気を持っていると思いました。


posted by オーツ at 05:10| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月12日

007/ユア・アイズ・オンリー(1981)

 オーツが見た映画です。
 実は、オーツは007の映画が大好きです。
 この映画も、いかにも007流の描かれ方がされています。ボンドガールといわれる美女が登場し、アクションも豊富で、手に汗を握るシーンの連続です。しかし、ストーリーがややわかりにくく、ご都合主義のところもたくさんあります。でも、それらが許してあげたくなるように、おもしろい映画に仕上がっています。
 007の映画では、冒頭で「つかみ」のショートストーリーがあります。今回は、ボンドがヘリコプターに乗ると、操縦士が殺され、ヘリコプターがリモコンで外部から操られるようになってしまいます。さて、ボンドはどうやってこの危機を乗り切るか、といったところです。
 しかし、このつかみの部分、突っ込みどころ満載です。ヘリコプターを外部からリモコンで操作するという設定ですが、ヘリコプターの操縦は3次元的な移動ですから、微妙な操作がいろいろ必要なはずで、あんなに簡単にリモコン(しかも単純そう)で操作できるとは思えません。それに、リモコンの操作者のブロフェルドは、いつまでもボンドを乗せたヘリコプターで遊んでいないで、コントロールを奪ったらさっさとヘリコプターを墜落させるべきでした。ストーリーの途中で、ヘリコプターがあるビルの屋上にやってきますが、そのときは、ボンドがヘリコプターから屋上に飛び降りられるくらいに低空で低速でした。これは絶対ヘリコプターから飛び降りるのが正解のはずです。その後、ボンドはヘリコプターのコントロールを奪い返し、ブロフェルドの乗った車イスをヘリコプターの片側の足で突き刺して、空中に持ち上げてしまうのですが、これも変です。ヘリコプターの一本足を車イス(+人間)の重心の下から突き刺すのでは、車イスを持ち上げることはできません。車イスはヘリコプターの足を中心にしてくるりと回転してしまい、その段階でブロフェルドは車イスからビルの屋上へと落ちてしまうはずです。
 それに続くシーンで、漁船に化けたスパイ船が出てきます。映画の画面で見る限りでは、この司令室がきわめて広く、どう考えても小さな漁船の中にこれだけのスペースは取れないように思われます。

 ま、こんなことにケチを付けないで、純粋にアクションと美女を楽しむべき映画でしょう。


posted by オーツ at 04:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月16日

女王陛下の007(1969)

 オーツは007シリーズが好きです。
 これは、シリーズ第6作で、いかにも007といった感じに仕上がっています。ジェームズ・ボンド役は、それまでのショーン・コネリーに対して、ジョージ・レーゼンビーが勤めますが、今ひとつ印象が薄い気がします。アクションのテンポも何だかなあといったところでしょうか。ジョージ・レーゼンビーのジェームズ・ボンドはこれ1作だけになってしまいましたが、それも当然のように思います。
 さすがに40年前の映画ですから、出てくるクルマは古いですし、スキーシーンなど、合成がバレバレです。しかし、全体としてはよくできています。ストーリーがいいし、カーチェイス、スキーチェイス、ボブスレー上での格闘など、アクションがてんこ盛りです。また、007シリーズで唯一のボンドの結婚式があり、その意味からも興味津々です。
 1本足のスキーなんてできるんですね。よく滑れるものです。どうやってバランスを取るのでしょうか。映画ではスキーを履いていない足を着いているシーンもあるので、スピードが出ていないのかもしれません。
 それにしても、ありえないシーンが結構あります。ボブスレーは最高時速 130km も出る乗り物です。走ってくるボブスレーにピョンとつかまるなんて、無理です。手がちぎれてしまいます。(映画ではそこだけボブスレーのスピードが遅くなっていましたね。)それに、ボブスレー上で格闘なんて、やっているうちにボブスレーがコースから飛び出してしまいます。ハンドルから手を離して大丈夫なんですかあ?
 アルプスの山頂にあんな立派な研究所を作ると、維持費がかなりかかりそうです。多くの人が滞在しているようですが、だとすると、ホテル並みに客室係の人数が必要です。下の世界との連絡がロープウェイ(とヘリコプター)だけでは、日常生活の物資の運搬には能力が不足するでしょう。この研究所の電気やガスなどのライフラインはどうなっているのでしょうか。水は雪を溶かして作っているのでしょうか。アルプスは国立公園なのでしょうが、だとすると、あんな私有地はあり得ません。ましてやそこの関係者が武装して閉じこもっていたら、それだけでテロリストと判断され、取り締まりの対象になりそうです。
 ヘリコプター3台にライフルを持った男たちが数十人も乗り込んで攻撃するというのは、ギャングの殴り込みとしてはすごい話です。爆発物もしっかり持っています。ドラコは(ボンドを含めて)大変なテロリスト集団ではないですか。
 ま、映画だからいいか。


posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月13日

HERO<英雄>(2002)

 オーツが見た映画です。ジェット・リー主演です。
 分類すれば、アクション映画になるでしょう。
 画面が実にきれいです。酔うような映像美です。シーンごとに基調の色があります。いかにもチャン・イーモウ監督らしい演出といえます。単なるアクションとは大違いで、ストーリーに深みがあり、何ともいえない味わいがあります。終わった後も、いろいろ考えさせる映画です。
 実は、オーツがこの映画を最初に見たのは 2002年12月で、北京の映画館で見たのでした。入場料は 900 円でした(安かったので覚えています)。そのときは、中国語字幕(中国の映画では一般に中国語の字幕が付きます)ではさすがにわからないと思ったので、英語字幕版のほうにしたのですが、正直にいうと、ストーリーがよくわからなかったのです。同じ人が何回も死ぬようにしか見えませんでした。
 しばらくして、DVD の日本語の字幕で見たのですが、今度はよくわかります。中国語の音声も雰囲気がいいですね。簡単な中国語はオーツでも聞き取れるところがあります。
 ワイヤーアクション(特に湖でのシーン)がなければ、もっとのめり込んだかもしれないけれど、まあ、そこは許せる範囲でしょう。
 登場人物たちが、それぞれ武術の一流の人たちとして描かれます。トニー・レオンの残剣(ツァンジェン)、マギー・チャンの飛雪(フェイシエ)、チャン・ツィイーの如月(ルーユエ)、ドニー・イェンの長空(チャンコン)、チェン・ダオミンの秦王(始皇帝)、それぞれに見せ場があります。そのあたりは、いかにも映画で、かなり極端な描写もあります。しかし、この画面を見ていると、本当にこんなことがあるかもしれないと思わせます。
 大量のエキストラの動員で、人海戦術による迫力ある軍隊が描かれます。矢が雨のように飛んでくるシーンは本当にぞっとします。
 ところで、中国語の題名「英雄」は誰のことを指しているのでしょうか。登場人物の誰にでも当てはまるような気がして、この映画の最大の謎です。


posted by オーツ at 04:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月11日

カプリコン1(1977)

 オーツが見た映画です。この映画は、SFアクション映画で、オーツの好きなジャンルです。
 その昔に見たときは、おもしろいと思って、強く印象に残っていた映画でした。
 先日、BS-2 で放送されたので、再度見てみました。ダメでした。今回は、まったく感情移入ができませんでした。映画は見る人、見る時期によってずいぶん違ったものに受け取られるものなんですね。
 前半は火星旅行の話です。地球から宇宙船「カプリコン1」を打ち上げて3人の宇宙飛行士が火星にいきます。ところが、発射直前に、緊急事態が起きたということで、3人は別の空軍基地に移送され、無人の宇宙船が火星に飛び立っていきます。で、宇宙船内のようすや、火星着陸などを世界にテレビ中継するわけですが、それは、空軍基地内のセットで行っているのです。何とおもしろい発想でしょう。
 火星旅行のミッションが成功し、地球に帰還することになります。宇宙船は無事着水するはずだったのですが、何と事故で木っ端みじんになってしまうのです。さあ、3人の宇宙飛行士は大変です。死んだことになってしまったわけで、きっと自分たちは(証拠隠滅のために)殺されると考えます。そこで、空軍基地から脱出します。
 ここからが後半で、アクション映画になります。宇宙飛行士たちは、追っ手をかわして生き延びることができるでしょうか。手に汗握る展開です。
 こんなおもしろい映画なのに、オーツはなぜのめり込めなかったのでしょうか。それは、宇宙飛行士を乗せないでロケットが飛んでいき、また帰ってくるという設定そのものです。
 この「世界中をだます」計画は、NASA の総力を挙げて遂行するわけではなく、その一部の人たちの計画でしかありません。宇宙船の管制センター(発射基地)内には、その計画を知らずに実際に火星旅行をしていると思っている人たちがたくさんいるというわけです。少なくともそういう設定です。(ごく一部の人が、このミッションがおかしいと気づきます。)しかし、そもそも、こんなことはあるのでしょうか。
 宇宙飛行士のするべきことは、テレビ出演ではありません。単に旅客機の客席に座っているわけではありません。旅客機の機長と同じなのです。火星旅行の過程において行うべきさまざまな「仕事」があります。船内のスイッチを入れたり切ったりするようなこともそうです。そういったことが何一つできないままで(だって宇宙船に乗っていないのですから)、ロケットが勝手に飛んでいきます。そもそも、宇宙船では、酸素の消費量はゼロだし、水も食料も全然減らないし、排泄物処理もまったく行われず、そういう大変な異常事態に管制センターの人間が気づかないなんてことがあるのでしょうか。
 SFだから荒唐無稽でいいという考え方もありますが、オーツは、ありえない状況だということで、さめた目で見ることになってしまいました。そこで、どうもこの映画が好きになれなくなってしまったのです。


続きを読む
posted by オーツ at 05:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月28日

ダイヤルMを廻せ(1954)

 オーツが好きな映画です。1954 年というと54年も前の作品なんですね。
 まず、主演のグレイス・ケリーが大変な美人で、いかにも女優といった感じで描かれます。男に襲われる主人公を演じるのにピッタリです。この人の話す英語を聞いているだけでも心地よくなります。
 それに加えて、ストーリーが大変に鮮やかで、いうことなしです。この脚本はすごいものです。ヒッチコック監督の腕もあるのでしょうが、まずは、脚本のすごさに感激です。ちょうど、上質の推理小説を楽しんだあとの感じです。秀作といっていいでしょう。見終わった後はホントに満足します。
 オーツは、今までにも何回か見たのですが、そのたびに、ストーリー(肝心の鍵)を忘れているので、新鮮な気持ちで見ることができます。
 半世紀後に「ダイヤルM」(1998)というリメイク映画が作られていますが、何といっても、ストーリーが抜群にいいので、リメイクしてもそのよさは残ります。
 犯罪を成し遂げた後、金遣いが荒くなるようでは、まだまだ修行が足りません。これでは完全犯罪なんて実行できません。すべて以前と同じく違和感なく演じていかなければなりません。


posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月29日

2010年(1984)

 オーツの大好きな映画です。
 映画「2001年宇宙の旅」
2007.10.19 http://o-tsu.seesaa.net/article/61353977.html
の続編です。この映画が好きな人は、ぜひ見るべきでしょう。
 人工知能 HAL や宇宙船・ディスカバリー号と再度出会えます。そしてボーマン船長とも。
 これだけでも、ワクワクすること疑いなしです。
 宇宙旅行が始まるまでは、やや冗長ですが、木星に行く大変さを語るような部分です。
 描かれる宇宙旅行はリアルそのものです。
 レオノフ号という宇宙船の一部が回転しており、疑似重力があるようです。ところで、会議室のシーンでは、重力があるようにも(書類の動きなど)、ないようにも(ボールペンをはじくところなど)描かれますが、一体どちらなのでしょうか。回転部分が回転しているときと止まっているときがあるということでしょうかね。
 レオノフ号が単独で登場するシーンでは、けっこう大きな宇宙船のように見えますが、ディスカバリー号と結合するシーンなどを見ると、そんなに大きくはないようにも見えます。
 宇宙飛行士がディスカバリー号に乗り移って、再度宇宙船の電源を入れ、HAL を再起動するというようなシーンは「2001年宇宙の旅」のファンならば、きっと興奮するでしょう。
 イオにいる未知の生物の話などは、(実際には見えないのですが)期待してしまうところです。
 HAL が「自殺」を命じられたとき、どう反応するか。知性を持ったコンピュータがどう反応するのか。こんなことは考えたことはないですが、実際、どうなるのか、不安に思うところです。
 ただし、ボーマン船長が姿を変えるシーンは、あまりに安易でがっかりします。このあたりをCGを駆使して描くとおもしろかっただろうにと思います。
 この映画では、いくつか、変なところがあります。
 木星の自転速度が速すぎます。映画だから、迫力を出すためにしかたがないのでしょうか。実際の自転速度で描いたら、ゆっくりすぎて木星が自転しているようには見えないでしょうね。
 元々のディスカバリー号の設計から考えれば、姿勢制御エンジンはそんなに強力であるとは思えません。したがって、船体全体が回転するディスカバリー号を操縦して、映画のように短時間に(1〜2秒で?)その回転を止めることはできないと思います。
 ディスカバリー号とレオノフ号を結合して、ディスカバリー号をブースターにしてレオノフ号に対して推力を与えるというのも変です。こういうことをする場合、力のモーメントを考慮して、結合した二つの宇宙船の重心に対して力を加えなければなりません。これはきわめてむずかしいです。映画で示される結合法で、二つの宇宙船を結びつけたとしましょう。もしもディスカバリー号のエンジンが強力だったら(ディスカバリー号をブースターとするためには強力なはずですが)、進行方向にまっすぐに飛べません。二つの宇宙船は力のモーメントで回転してしまいます。ディスカバリー号のエンジンが強力でなければ、ブースターになりません。レオノフ号単独のエンジンと同じことになります。
 ディスカバリー号に付着した粉末状物質(硫黄という設定でしょう)を手で払いのけるときに、重力が存在するのがわかってしまいます。これで地球で撮影したことがばれてしまいます。残念です。
 ディスカバリー号に移動するため宇宙飛行士が宇宙遊泳するときに、息づかいで宇宙飛行士の緊張を表現しているのは、映画の手法としてわかりますが、実際の宇宙飛行士は沈着冷静なので、そんな息づかいはしないと思います。
 SFとして見れば、荒唐無稽さは少ないように思います。
 これくらいリアルな宇宙旅行を見せられれば、オーツとしては満足です。


posted by オーツ at 04:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする