オーツが読んだ本です。
著者の谷原氏は弁護士だそうで、議論の進め方がいかにも弁護士的だと思いました。
この本は、論理的な話し方を教える本ということで、珍しい本だと思います。
いくつかの話題をあげながら、話し方というよりは問題の考え方を説いていきます。さすがに弁護士です。法廷で鍛えられているのでしょう。「こうきたらこう返す」の類がたくさん書いてあります。
それぞれはもっともなことなのですが、いざ、自分自身がそのような問題に直面したときに、そのような反応ができるかどうか、考えてみると、なかなか自信がありません。
その意味では、この本で理論を学び、あとは実践で腕を上げる必要がありそうです。オーツにはなかなかできませんが。
p.54 では、子どもの「なぜなぜ攻撃」に付き合う必要はないということが書いてありますが、たとえば、次のようなものです。(一部引用します。)
親「他人の物を盗んじゃいけないよ」
子「なぜ?」
親「『なぜ』って……恐い警察官に捕まっちゃうからだよ」
子「どうして捕まっちゃうの?」
親「刑法っていう法律で禁止されているからだよ」
子「どうして禁止されてるの?」
親「け、憲法という法律で、個人が自由にできる財産を持つことが認められていて、その制度を守るためだよ」
いかがでしょう。実際はまだまだ続きます。
この話し方を読んでいると、まるで谷原氏が自分のお子さんにこういう説明をしているような気がしてきます。だって弁護士口調ですからね。
正しい答え方は p.56 に出てきますので、上のような答え方をしてはいけないし、谷原氏はそれがわかっていますから、上のやりとりは架空のものなのですが、オーツが一読したとき、谷原氏がこんなふうにお子さんに答えているように読めてしまい、いかにも弁護士らしい答え方だなあなどと思って笑ってしまったのでした。
ところで、表題の「わたしと仕事、どっちが大事?」と聞かれたら、正解は何でしょうか。「君だよ」です。これではウソになってしまう人もいると思いますが、なぜこれでいいかは本書中に書かれています。ぜひ一読してみてください。
楽しい本でした。
2008年01月22日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック