オーツが読んだ本です。副題として「政治、メディア、積立金に翻弄されたエリートたちの全記録」とあります。
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オーツは、この本を図書館で借りてきて、トイレの中に入れておき、座るたびに少しずつ読み進めるようにして全体を読みました。446 ページもあるので、3週間近くかかりました。
内容は、副題を含むタイトルで想像できるような感じです。
日本の年金制度は、創設以来、少しずつ手を加えられ、現在に至っているわけです。それらの過程を丹念に追いかけ、厚生省、厚労省の年金局の官僚たちがどのように考えてきたかを詳細に物語っていきます。もちろん、最終的な決定権は政治家(国会)にあるわけですが、年金のように複雑で高度な判断が必要なものは、官僚が綿密に計算し、各種資料を作成し、それを政治家に提示して最後に決めてもらう形になります。
本書では、それぞれの年金官僚の名前を出して、在任当時に何をどのように考えていたか、綿密に記述していきます。
オーツは、通読しても、そんなにおもしろい内容ではないと感じました。
主な理由として、著者が自分なりの視点・主張を強く打ち出すスタイルではなく、客観的に過去に行われた議論を追いかけることをメインに記述したことがあるでしょう。著者としては、年金の現状が過去のさまざまな決定の積み重ねの結果として成り立っているので、現状をきちんと述べるためには過去のいきさつを把握しておくべきだと考えたのでしょう。しかし、さまざまな立場の人がそれぞれの考えで手を加えてきて現状があるのですから、年金制度はどうしたって複雑怪奇なものにならざるを得ません。
というわけで、オーツはこれから年金制度をどうしていくのか、どうなっていくのかに興味がありましたので、この本を読んだのですが、著者のねらいとはちょっと視点がズレていたので、あまりおもしろくないように感じたのだろうと思います。
巻末には4ページに渡る参考文献が掲載され、著者の勉強ぶりがうかがえます。週刊ポストや週刊文春などの記者を長く続けてきたとのことですが、たくさんの年金官僚たちに取材しており、まさに著者の経歴を活かした記述になっていると思います。
目次は以下の通りです。
序 章 元霞が関トップの遺言
第一章 まやかしの「100年安心」
第二章 小山学校
第三章 年金局長の野望
第四章 河童の涙
第五章 年金不信の正体
第六章 大蔵省資金運用部
第七章 民主党年金改革の蹉跌
第八章 GPIF改革の真相
参考記事=https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/52095685.html
2025年06月29日
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