オーツが読んだ本です。
著者は1974年に日本電信電話公社に入社し、40年近く情報通信関係で仕事をしてきた人です。この業界の裏の裏まで知っている人のようです。
NTT の社長人事がどう行われているかまで書いていますから、内部事情にも詳しいことが推測されます。
本書の中身は、NTT の仕組みやドコモがなぜ稼ぎ頭になっているかなど、マクロな目でデータを基に論じるようになっており、著者の視野の広さを感じます。
では、この本で「スマホ料金はなぜ高いのか」がわかったかといえば、必ずしもそうはいえません。業界の(また NTT の)いろいろな事情が絡まって現状があるわけで、それをきれいに切り分けてみせることにはいたっていません。本書では、電波オークションが切り札だとしているようですが、それ(だけ)で本当にスマホ料金が低価格化するのか、オーツは疑問です。
キャッチーなタイトルですが、編集者があとから付けたもののように感じました。
目次を示しておきます。
第1章 日本の携帯料金はこれだけ高い
第2章 携帯料金を下げる二つの方法
第3章 ソフトバンクが打破した官製業界
第4章 組織理念なきNTT分割・再編成
第5章 経営分析から見えるNTTのドコモ依存
第6章 天下りとグループ第一主義
第7章 戦略不在で5G時代に乗り遅れ
第8章 旧態依然の電波行政
第9章 通信業界躍進へのラストチャンス
参考記事:http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/52047422.html
2021年01月29日
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