2020年06月29日

金敬哲(2019.11.20)『韓国 行き過ぎた資本主義』講談社現代新書

 オーツが読んだ本です。「「無限競争社会」の苦悩」という副題が付いています。
 韓国人の目で、現代に生きる韓国人を描いています。各章ごとにだいたい年代別に記述する方針のようで、それぞれの年代の人々がそれぞれに苦悩しているようすがひしひしと伝わってきます。

第1章 過酷な受験競争と大峙洞(テチドン)キッズ
 塾通いする子供たちを描いています。出費も大変でし、時間に追われます。富裕層は富裕層で大変な思いで塾通いをしています。中間層は、さらに経済的余裕がないわけですから、いっそう深刻になります。宿がたくさん集まる地区があるという話に至っては、「なんでそうなるの」と思わざるを得ませんでした。
第2章 厳しさを増す若者就職事情
 学校を終えて就職する若者に焦点を当てています。就職率は悪く、卒業猶予生という人たちが大量に存在します。競争は激しく、いろいろな資格を取ったりしますが、そういう努力もムダになることが多いようです。
第3章 職場でも家庭でも崖っぷちの中年世代
 中年男性はリストラされる可能性がある、いや、あるというよりも高いというべきでしょう。退職してからはもちろん大変な生活が待っています。自営業者もやっていけません。子供の教育のため、子供と妻を外国に送り出す人がたくさんいます。父親は雁パパ、鷲パパとなって、飛行機で外国に飛んでいくパパがいますし、飛べない(それだけの金がない)人はペンギンパパと呼ばれるそうですから、大変です。
第4章 いくつになっても引退できない老人たち
 老人になっても居場所がありません。公園をうろつく人も多いようです。今や韓国は「嫌老社会」になったかのようです。韓国老人は世界で一番働きます。しかし、貧困率が高く、幸せとはいえません。
第5章 分断を深める韓国社会
 文在寅政権の誕生で、韓国はいよいよ各種の分断状況が深まったかのようです。

 一読して、オーツは暗い気分になりました。
 韓国はなかなか大変な国のようです。こういう国に生まれ、暮らしている人々は、本当に幸せなのでしょうか。韓国は、世界的に見て、合計特殊出生率が極端に低いことで有名ですが、これは結局多くの人々が満足できない生活を送っていることを象徴しているように思えてきます。
 どうしたらいいのか。オーツには解決策も何もありません。韓国人が知恵を絞って国を再興させなければなりません。他者のせいにすることはできません。自分たちの政府をもち、自分たちで(選挙で)決め、自分たちで実行してきたのですから、その結果は自分たちで甘受するしかありません。
 いろいろな改革案が出されるようですが、実行してみると結局うまくいかないことが多そうです。困ったことです。
 それにしても、オーツの目には、現在の韓国が病んでいるようにしか見えませんでした。
 オーツには韓国人の知り合いもいろいろいますが、皆さん、どうやって生活しているのでしょうかねえ。

参考記事:
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58512
http://agora-web.jp/archives/2043146.html


ラベル:金敬哲 韓国
posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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