2020年03月05日

狩野派@出光美術館

 オーツは出光美術館で開催されている展覧会「狩野派」を見に行きました。
http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/present/
「画壇を制した眼と手」という副題が付いています。
 いつものように金曜日に行きました。列品解説を楽しみにしていたわけです。ところが、この日(2月28日)、新型コロナウイルスの影響で列品解説が中止になってしまいました。しかたがないので、一人で解説を読みながらあれこれの展示品をながめていきました。
 第1章「模写の先へ――狩野探幽「臨画帖」と原図」では、狩野探幽が描いた臨画帖(古い時代の作品を模写したものの集合体)が展示されていました。10枚くらいの絵が綴じてあるわけですが、そのまま開くと臨画帖が傷みます。そこで、適当な絵が見られるように開いた形でその姿勢を保てるような「台」が用意され、その上に臨画帖の特定のページが乗った形で展示されていました。丁寧な展示法だと思いました。
 中国・南宋時代の絵が狩野探幽らによって模写され、かっこうの教材になったことがわかります。
 第2章「正統をめぐって――江戸狩野と京狩野」では、江戸流と京都流で描き方が若干違っているという話です。いくつかの大きな屏風が展示されていましたが、オーツはそこまで違いがわかりませんでした。同じ江戸時代の作品ですから、どちらかというと「似ている」とさえ思いました。
 第3章「古画を見る――期待される権威の眼」では、中国の絵画を狩野派の人々が鑑定したことがわかります。一定の「権威」を持っているからこそ、いろいろな作品の鑑定を頼まれたわけで、そういう形で相当な収入があったようです。鑑定書自体も展示されていました。
 第4章「万能への道――やまと絵のレパートリー」では、源氏物語の一場面などを描いた屏風などが展示されていました。狩野派は、中国の絵画の模倣だけでなく、オリジナルな絵にも挑戦したことがわかります。
 第5章「鑑定への難題――現代へと続く問い」では、室町時代に描かれた絵画などが展示されていました。鑑定書も付いていますが、それが必ずしも正しいとは限らないという難問があったことがうかがわれます。
 こんなわけで、今回は、多くの絵を単に美術としてみるということだけでなく、美術品の模倣や鑑定などへと話題を広げた展示会になっていました。目の付け所が違うということから、そのあたりがおもしろいところだというわけです。

 今回も、作品の大部分は出光美術館の所蔵のものです。出光美術館は、膨大なコレクションを有していることがうかがわれます。そして、そのごく一部を、毎回のテーマを決めて、順次展示していくというスタイルを採用しています。大きな美術館に一斉に展示されても、全部を見て回ると疲れてしまいますし、時間もそれなりにかかってしまいます。少しずつ展示するスタイルはなかなかいいアイディアのように思います。
posted by オーツ at 04:49| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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