オーツが読んだ本です。
内容を簡単にいうと、東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会は、11万人のボランティアを募集して、それらをタダで使おうとしている。交通費も宿泊費も出さない。外国語学部などの学生たち(通訳ができる)を動員して、暑い夏に1日8時間のペースで10日間以上働かせようとしている。熱中症で倒れるボランティアも出るのではないか。これは問題だということです。
組織委員会は収支の予算を明らかにしておらず、出向で働いている電通などの社員には高給を支払っているようです。にもかかわらず、ボランティアには一切何も支払おうとしません。
公共性のあるイベントであれば、無償ということも考えられないわけではありませんが、オリンピックは、協賛企業などから6000億円もの資金が集まり、世界中のテレビ局から放映権収入があります。国と東京都の税金もつぎ込まれるわけです。今のオリンピックは明らかに商業的なイベントです。そういう場合に、11万人のボランティアに何も支払わないというのはおかしいという話です。ざっと支払総額を計算しても110億円程度だということですから、このレベルであれば十分支払えます。
この議論には納得できます。
新聞社は、一切問題視していません。なぜなら、自らが(全国紙5紙とも)オリンピックのスポンサーになっているからです。わずかに東京新聞だけがこのような「ボランティア」のおかしさを記事にしている程度です。東京新聞はスポンサーではないから書けるのでしょうね。
というわけで、とてつもなく大きな「搾取」が行われようとしています。オーツは闇の深さを感じました。普通に考えて、働く人々にはせめてアルバイト代(と交通費、必要なら宿泊費)を出すべきでしょう。
参考記事:
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56714
2019年11月21日
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