https://www.kitaohji.co.jp/shinjukusaryo/
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13118190/
とある会合がここで開催されたわけです。
入り口からして、高級感がある店構えです。
靴を脱いで上がると、和服を着た仲居さんが畳敷きの廊下を案内してくれます。この店は全部が個室になっているようです。オーツたちはとある部屋に案内されました。
掘りごたつ式のテーブルが置いてあり、そこには箱に入った前菜と刺身用の醤油の小皿、銘々鍋が人数分並んでいました。お尻が接するところは少し柔らかめのロングシートになっています。座っているときはちょうどいい感触なのですが、そこに座ろうとするときは、ちょっと姿勢が不安定になることがあり、立ち座りがちょっと難しいことがありました。
オーツたちは、短い会合の後、会食ということになりました。
幹事の方の案内によれば、今回は「四季会席」12,000 円とのことです。
テーブルの上にあったお品書き(料理長の名前入り)を以下に書き写しておきましょう。(一部追記してあります。)
【前菜】
菜の花お浸し 車海老芝煮
鶏松風 長老喜
慈姑カステラ 呉豆腐
岩蛸柔煮 鯛押し寿司
【お造り】
鮪 牡丹海老 カボスブリ トリ貝
【小鍋】
真羽田の小鍋
【台物】
炙り黒毛和牛
【揚げ物】
河豚白子の揚げだし
【煮物】
甘鯛蕪蒸し
【食事】
河豚と占地の炊き込みご飯
【水菓子】
抹茶アイス デコポン
苺 バウムクーヘン
オーツは生ビールと日本酒(一ノ蔵・純米酒)冷酒 300ml をいただきました。
これらの料理は、一品ずつ仲居さんが運んでくれました。和服姿が似合う仲居さんでしたが、日本酒を注文するときに気がつきました。この女性は、少し訛りがある外国人だったのです。聞けばベトナム人とのこと。
こういうところでも、日本人の働き手が不足していて、外国人にやってもらわないといけないのだなあと思いました。
こういう高級店の場合、従業員の教育も大変だろうと思います。日本語がそれなりにできること(飲み物の注文の聞き取りなど)に加えて、振る舞いでお客に失礼があってはいけません。そのため、和食のマナーなども一通り覚えておかないと、やっていけません。箸の置き方、食器の位置と方向などなど、いろいろなルール(というよりはマナーでしょうか)があります。たとえば、箸の置き方にしても、一番初めのテーブルのセットだけの問題ではありません。食べ終わった食器を下げるとき、そこに箸がのっていたら、仲居さんは箸をどう置くべきかなどということがあります。
最初にオーツが部屋に案内されたとき、仲居さんが廊下で腰を落としてふすまを開けてくれましたが、こんなことまできちんとしていないといけません。こういうところに店のレベルが現れるということになります。
日本人でも、若い人はマナーをよく知らないということがありますが、外国人ならばいっそう知識に欠けるところがありそうですから、きちんとした教育が必要になりそうです。とはいえ、どうせ日本人でも一通り教育しなければならないとしたら、同じような手間になるのかもしれません。
このあたり、だいたい客はマナーにうるさい年配の男性が多いものです。表だって注意するようなことはしないけれど、マナー違反があると、そういうのをチェックしていて、次回の来店はなくなります。仲居は若い女性が多いので、失敗をしてしまうこともあろうかと思われます。非常時の対応(たとえば、客がビールのグラスを倒してしまったとか、料理の皿をひっくり返したとか)などにも店のレベルが現れます。
総じて、この店の接客は丁寧だったと思います。
料理のほうも、京都式の味付けで、おいしくいただきました。オーツは特に炙り黒毛和牛がおいしいと思いました。かんでいるとじわーっとうまみが出てくる感じです。
日本酒もすっきりおいしく、けっこうでした。
ただ、気になったことといえば、他のグループの声がオーツたちの部屋まで聞こえてくることでした。ふすまを閉めれば、あまり気にならない程度ではありますが、客が少し酔っ払っているのでしょう。大きな声を出す人がいるものなのですね。
金曜日の夜ということもあって、満室だったようです。店としても大忙しの日だったようです。
会食が終わって、店の入り口で靴を履きました。すると、その一角には他のグループの靴がびっしりと並べられていました。全員分の靴が並んでおり、部屋の名前を書いたメモが挟んでありました。けっこうな数の人が入っていたというわけです。
客が店を出るときは、靴番の人がその部屋に相当する靴をずらりと上がり口に並べるということにすると、出入りがスムーズになります。
オーツたちの部屋からは新宿の夜景が見えなかったのですが、入り口のところ(ロビー)からはとてもよく見えました。51階という高層階にあるため、遠くまで見え、ビルの明かりが見事でした。一部のメンバーがスマホで写真を撮っていました。確かにそれだけの価値がありそうな夜景でした。
数人の仲居さんが並んで見送りをしてくれました。帰りがけに、次回有効の「ご優待券」をもらいました。コース料理が2割引になるとのことです。こういう券をもらうとまた来たくなります。
12,000 円というのは、特に高いとは思いません。中身とサービス全般を考慮するとそんなものでしょう。しかし、いざ自腹を切って食べることを考えると、ちょっと躊躇するかもしれません。それだったら、6,000 円×2回のほうが良さそうな気がします。2割引で 9,600 円となると、大分お得感が出てきます。
個室会席 北大路 新宿茶寮 (懐石・会席料理 / 都庁前駅、西新宿駅、新宿西口駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.3