オーツが読んだ本です。タイトルに引かれて図書館で借りました。
ホテル業界の裏話でも書いてあるのかという興味と、なぜビジネスホテルは安いのか知りたいということで借りたのでした。
著者の牧野氏はホテルオーナーに対するアドバイザリーの仕事などを行っているとのことです。
第1章 現代日本の宿泊事情
旅館が激減し、ホテル(特にビジネスホテル)が急成長しているとのことです。それはそうでしょう。実感としてもそんな気がしていました。
p.18 から、ホテルと旅館の違いについて説明してありますが、旅館業法という法律で決まっているのですね。ホテルは洋風、旅館は和風といいうことです。なあんだという感じでした。
第2章 ホテルは人間動物図鑑
この章が一番おもしろいところでした。ホテルの宿泊客にはいろいろな人がいるものですね。洗濯をした人、そこら中に脱糞した人、引きこもり、などなど、笑いながら読みました。
従業員にはおばあちゃん子がいいというユニークな指摘がありました。おばあちゃん子は接客業に向いているのだそうです。
第3章 コモディティ化するホテルの宿泊料金
ネットの影響でホテル代が下がっている現状を描いています。単に下がるだけでなく、京都の紅葉の季節など、時と場所によっては強気の価格設定が可能な場合もあります。どう価格設定するかはホテルの経営者にとって悩ましい問題です。
第4章 ホテル経費削減物語
ホテルの中では、けっこうきびしい経費削減が行われているのですね。
まあ、それに気がついた場合は、削減できますが、気がつかない場合は、ずっとそのままになっていたりします。そのあたりは、他のホテルの収入/支出と比べてみるとわかるのかもしれません。
第5章 ホテルをプロデュースする
ホテルごとにどんなイメージで運営していくか、どこに経費をかけるべきか、などが変わってきます。そのあたりの問題を解きほぐしつつ説明しています。
東京やその他の大都市などでのおすすめのホテルも書いてありましたが、オーツが泊まったようなところはまったく出てきません。その意味ではあまり参考にならないかもしれません。
というわけで、ホテル業界の関係者にはおすすめの内容ですが、オーツのような一般読者には、ちょっとむずかしいというか、焦点がずれている内容に感じられました。著者の経歴を知れば、こんな内容になることが想像できるでしょう。オーツの場合は、タイトルで借りてちょっと失敗しました。
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