2018年09月07日

河合雅司(2017.6.14)『未来の年表』(講談社現代新書)講談社

 オーツが読んだ本です。「人口減少日本でこれから起きること」という副題が付いています。
 日本の人口減少をテーマにした本です。
 第1部は「人口減少カレンダー」ということで、何年にどんなことが起こるかを年表の形に示しています。
 しかし、人口減少はだんだん起こるものです。事件や事故のように、何年に起こることで、それ以前とそれ以降がまったく様変わりするなどということはありません。その意味では、こういう年表形式は、あまり当てはまらないように感じられます。
 たとえば、2027年には輸血用血液が不足するとありますが、2027年に突然そうなるわけではなく、それ以前からだんだんその傾向が現れ始め、それ以降も基本的には輸血用血液は不足した状態が続くでしょう。
 そんなふうに見てみると、どうもこの年表形式にはうさんくささを感じてしまいます。
 しかし、少子高齢化の傾向は事実ですので、遅かれ早かれ、本書が記述しているような日本になることは間違いなかろうと思います。
 では、その対策はどうなるのでしょうか。
 第2部「日本を救う10の処方箋」でそれらの提案が記述されます。とはいっても、そのうち半分は「戦略的に縮む」ことですから、処方箋というのと少し違うように思えます。
 他にもいくつか有用な提言が書かれていますが、こんなことで「日本を救う」ことができるのかと考えてみると、はなはだ心許ないように思えます。
 「ではどうするのだ」と聞かれても、回答はありません。少子化は、日本人全員の合意で行ってきた結果なのですから、そんなに簡単に処方箋が書けるはずがありません。このあたりは、みんなでとことん考える必要がありそうです。何はともあれ、少子化がどんなに大変なことかを知るためにも、一読しておくといい本だと思います。



参考記事:
http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/50573287.html
https://www.landerblue.co.jp/blog/?p=38546
2019.2.20 追記
 続編の『未来の年表2』も読みました。
 その話を
http://o-tsu.seesaa.net/article/464225492.html
に書きました。
 よろしければご参照ください。
posted by オーツ at 05:22| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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