2017年11月06日

大高未貴(2017.6)『父の謝罪碑を撤去します』産経新聞出版

 オーツが読んだ本です。「慰安婦問題の原点「吉田清治」長男の独白」という副題が付いています。
 吉田清治といえば、慰安婦問題の出発点となった話をした人物です。自分が済州島に行って、女性たちを狩り出し、強制的に連行したという証言です。その後、この話は嘘であることが知れ渡りましたが、日韓関係の悪化に大きな影響を与えてしまったことは周知の事実です。
 吉田清治は韓国に「謝罪碑」を建てました。
 そして、吉田清治の死後、その長男がこの謝罪碑を撤去しようと検討しました。しかし、大きなものががっちりと地面に固定されているため、撤去は不可能です。そこで、謝罪碑の文面の上から別の文面を貼り付けたというのです。慰霊碑になったというわけです。
 まさに驚きの展開です。
 本書は、その経緯を綿密に記録しています。オーツがおもしろいと思ったのは、韓国の警察が長男を韓国に呼び出そうとしたこと(犯罪でも何でもないのに!)、さらに、p.185 にあるように、誰かが新しい慰霊碑の文面の上にビニールシートをかけて見えないようにしたことです。個人が自分の金を出して行ったことに対し、それが韓国にとって好都合であればそのままにし、不都合であればカバーで覆って見えないようにする。まったく行動に一貫性がないというか、自分たちの勝手な考え方が前面に出ています。
 謝罪碑の撤去だけでは1冊分の内容にならないので、慰安婦問題をめぐっていくつかの論考が追加されていますが、それらを読むと、この問題の闇を感じさせます。どうにも混乱が収まらないし、その責任の大半は韓国政府にあるように思えてきます。このような話は本書の特色ではないように思うので、感想はこれ以上述べません。
 ともあれ、慰安婦問題に関心のある人は一読の価値があると思います。


posted by オーツ at 05:02| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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