2017年06月18日

常見陽平(2017.4)『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社新書)祥伝社

 オーツが読んだ本です。
 タイトルに引かれて読んでみました。
 第1章「日本人は、どれくらい残業しているのか?」では、いろいろな統計資料などを駆使して、残業時間を把握しています。サービス残業などもあったりして、なかなか難しい問題ですが、日本人は残業が多いようです。まあオーツの実感としてもそうです。ドイツに観光旅行で行ったときに、夕方になるといろいろなお店が閉まってしまったりしました。従業員はしっかり休んでいます。そういうのに比べると、日本はサービスが行き届いており、24時間営業だったりします。こういうことでは残業も多くなりそうです。
 第2章「なぜ、残業はなくならないのか?」では、残業の発生メカニズムを論じます。企業としても、人件費の節約という効果があり、従業員にしても手取りの増加という効果があります。
 第3章「私と残業」は、著者が会社勤めをしていたときの個人的残業経験です。リアルな話です。企業とはこういうものなのでしょう。オーツは経験がないので、わかりませんが。
 第4章「電通過労自死事件とは何だったのか?」では、最近の世間をわかせた事件を取り上げて解説しています。オーツは「電通鬼十則」というのがあることを知らなかったので、こういう企業風土に驚きました。博報堂も出てきますが、勤務状態は同様なのかもしれません。
 第5章「「働き方改革」の虚実」では、最近の政治課題の一つを取り上げ、「働き方改革」の持つ問題点を指摘しています。
 第6章「働きすぎ社会の処方箋」では、どうしたら働きすぎを抑えることができるかを論じていますが、ここまでの記述を読んでくると、この部分はなかなか受け入れられないように思えてきます。
 本書は、全般的におもしろかったですが、今の日本のあり方を描く点ではよかったものの、ではどうするべきかという話はイマイチのようです。社会の変革につながる話なので、むずかしいのは当然ですが、オーツはもう少し筋を通すような、ドラスティックな改革の方向性を論じるほうがいいのではないかと思いました。理想はこうだと進むべき道を示し、そこを目指して社会が変わっていくようにすることが大事ではないでしょうか。

参考記事:
http://agora-web.jp/archives/2025261.html


posted by オーツ at 05:18| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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