2017年03月03日

小黒一正(2016.10)『預金封鎖に備えよ』朝日新聞出版

 オーツが読んだ本です。「マイナス金利の先にある危機」という副題が付いています。
 序章「預金封鎖への道」では、日本の財政破綻は数年後だとし、預金課税のような話があるのではないかとしています。
 第1章「消費税増税なくして財政再建なし」では、早く消費税を増税するべきで、消費税増税延期などをやっていては財政再建計画は崩壊しているとしています。また合わせて軽減税率の導入はデメリットばかりでやらない方がいいとしています。
 第2章「失敗だらけの金融政策」では、マイナス金利政策は問題だとし、金融緩和の問題点を指摘しています。
 第3章「財政再建、待ったなし」では、将来の債務残高のGDP比が 320% を越えるとしています。社会保障改革をしないと、消費税率は 30% にせざるをえないと警告しています。
 第4章「終戦直後の教訓」では、預金封鎖、通貨切り替えがあり、ハイパーインフレがあったことを述べています。これが再現するだろうという話ですが、さて、どうなのでしょうか。
 第5章「財政危機に「出口」はあるか」では、どんな対策が考えられるかを論じています。カギは預金封鎖だとしています。また、資産防衛の決め手としてビットコインなどの仮想通貨をあげています。
 オーツは一読して、ちょっと期待外れの気持ちになりました。題名に引かれて読む気になったわけですが、本書は、これから日本の財政が大変なことになるという警告の書です。だったら、個人としてできることは何なのか、もう少し具体的に書いておかなければ「題名に偽りあり」ではないでしょうか。
 これから日本の財政が大変だというのはわかります。それに対して、どのようにすることが「備える」ことになるのでしょうか。著者はビットコインを挙げていますが、数千万円とかの個人の財産をビットコインに替えるなどというのは、恐くて、とてもではないけれどできないのではないでしょうか。
 まあ、確実に起こることを書いておいて、あとは個人ごとに事情も違うし、対策もそれぞれで考えてくださいということなのかと思いますが、それは「期待外れ」です。たとえば、本人の年齢をいくつかの段階に分け(たとえば、30代以下、40〜50代、60代以上)、保有資産をマイナス、数百万円、数千万円、数億円(以上)くらいに分けて、それぞれのグループごとに具体的対策を提案するようなことはできるのではないでしょうか。


posted by オーツ at 04:54| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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