2016年12月31日

有馬哲夫(2016.8)『歴史問題の正解』(新潮新書)新潮社

 オーツが読んだ本です。
 まえがきの出だしを引用します。「本書は日本、アメリカ、イギリスの公文書館や大学図書館などで公開されている第一次資料に基づいて歴史的事実を書いたものである。そのため出典を明らかにするために巻末に詳細な註釈を付けた。これによって私が何を根拠にして歴史的事実と考えているのかがわかる。」
 このひとことによって、本書がどういう性質のものかがわかります。
 巻末の註釈(文献の出典の記述が主なものですが)の次に初出一覧があり、いろいろな雑誌などに書いてきたものをまとめたものであることがわかります。
 本書の内容は目次を見ると明らかです。
第1章 「南京事件」はプロパガンダから生まれた
第2章 真珠湾攻撃は騙し討ちではなかった
第3章 ヤルタ会議は戦後秩序を作らなかった
第4章 北方領土はこうして失われた
第5章 ポツダム宣言に「日本の戦争は間違い」という文言は存在しない
第6章 日本は無条件降伏していない
第7章 原爆投下は必要なかった
第8章 天皇のインテリジェンスが國體を守った
第9章 現代中国の歴史は侵略の歴史である
第10章 日韓国交正常化の立役者は児玉誉士夫だった
第11章 尖閣諸島は間違いなく日本の領土である
 というわけで、歴史の中でも、戦前から戦後にかけての時期を扱っています。
 オーツは、この時期あたりについて、きちんと勉強したことはないので、知らない話がいろいろ出てきて、興味深く思いました。そして、資料に基づいて戦争時代を振り返ってみると、「常識」とされている見方に疑問符が付くケースがいろいろあることに気づかされます。だから、それをただそうとする本書の主張は意味があると思います。
 一番大事なポイントは、「資料に基づく」ことです。これなしでは、単なるプロパガンダにしかなりません。本書を読みながら、この点はしっかりしていると感じました。
 本書は、日本の近代史を見ていく上でおすすめできる良書だと思います。

参考記事:http://agora-web.jp/archives/2020853.html


posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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