2016年12月26日

森山優(2016.11)『日米開戦と情報戦』(講談社現代新書)講談社

 オーツが読んだ本です。新書とはいえ、333 ページもあって、読むのに時間がかかりました。
 「はじめに」の先頭にある1文で、本書の内容を知ることができます。「本書は、日米戦争の開戦決定過程を、インテリジェンスの問題も視野に入れて再検討する。」ということです。インテリジェンスというのが「情報戦」に該当します。
 日米は、当時、暗号解読合戦をしていたようなものです。その上で、相手がどんなやり方をねらっているのか、探りを入れ、その情報を基に自分たちが有利になるように外交的に動いていたわけです。
 歴史学者の書いた著作物らしく、記述は綿密です。誰がどうこうしたというようなことがきちんと押さえられており、信頼できる著作のように思います。しかし、オーツはもう少し手軽に読みたい気分でした。綿密な記述もいいけれど、専門家でない一般読者には、短く端的な記述もありがたいものです。
 本書を読むと、当時、特にアメリカは日本の暗号をかなり解読していたようです。しかし、結果的にそれを活かしきった(外交的に勝利した)とはいえないように思います。悲惨な戦争になってしまったわけですから、情報戦に勝利したというのとは違います。
 日米開戦は、日本が一方的に侵略の意図を持って行ったものだとはいえないと思います。双方の思惑がからみあい、さまざまなレベルの交渉があり、その結果が戦争につながったということです。


posted by オーツ at 05:22| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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