2016年07月08日

苦瀬博仁(2016.4)『江戸から平成まで ロジスティクスの歴史物語』白桃書房

 オーツが読んだ本です。
 図書館で見かけて読んでみたくなりました。タイトルが本書の内容を表しています。「ロジスティクス」は一般用語になっているでしょうか。ちょっとむずかしいかもしれません。「物流」くらいがいいように思います。
 第1章「江戸の街とロジスティクス」では、江戸の都市がどのように成り立っていたかを論じます。船がけっこう使われロジスティクスの中心だったことがわかります。オーツが意識していない話だったので、新鮮な気持ちで読むことができました。
 第2章「江戸時代の廻船・舟運・陸の道」では日本全国に目を向けて、ロジスティクスを見ていきます。街道を利用した飛脚や塩の道、ブリ街道、サバ街道などの話がおもしろかったです。このあたりもオーツが知らないことだらけでした。
 第3章「明治時代の殖産興業と鉄道」では、石炭輸送のために鉄道が重要になったことが述べられ、鉄道が日本中に張り巡らされるようすが描かれます。各地にあった(一部は今もある)軽便鉄道の話も関連していて、興味深く読みました。貨物駅についても誕生から再開発まで解説されています。
 第4章「太平洋戦争終結までの兵站」では、戦争と兵站の話を扱います。兵站は重要なのに、日本軍はそこに無関心で、戦線を拡大しながらも、一方では兵站まできちんと考えていなかったことがわかります。戦争に負けるのも当然でしょう。
 第5章「戦後から平成までのロジスティクスの変遷」では、トラック輸送や都市内配送などの話が出てきます。オーツが自分で見てきたことが書かれている感じがしました。
 第6章「これからのロジスティクス」は今後の展望です。
 全体としてロジスティクスの歴史がよくまとめられていて、読んでおもしろいと思いました。ロジスティクスの観点から見た日本の歴史概説といった趣さえ感じられました。読んだ後は物流=ロジスティクスの重要さが理解できるようになります。
 オーツはこの分野の本を読むことはめったにありませんが、まとまった知識を得るには便利かと思います。


posted by オーツ at 04:27| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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