2015年07月10日

橘玲(2015.3)『橘玲の中国私論』ダイヤモンド社

 オーツが読んだ本です。
 中国を論じるものです。
 巻頭に「中国10大鬼城観光」があります。「鬼城」には「ゴーストタウン」というルビが振ってあります。中国には、大変な数のゴーストタウンがあるのですね。写真とともに、直接現地を訪問した記録が綴ってあります。それにしても、こんな大規模な開発が行われたというのは驚きです。どう考えても不動産バブルとしかいえません。
 以下、目次にしたがって内容を見ていきましょう。
PART 1 中国人という体験
[1] ひとが多すぎる社会
 中国の特徴を「ひとが多すぎる」ということで読み解いてしまおうということです。たしかにいろいろ説明できそうです。
[2] 幇とグワンシ
 中国人特有の結びつきについて、二つの概念で説明します。友情とか裏切りなども説明してしまう点がすごいです。
[3] 中国共産党という秘密結社
 共産党が秘密結社だという見方も斬新でした。秘密結社の特徴を考えると、それが共産党に当てはまるということです。
PART 2 現代の錬金術
[4] 経済成長を生んだゴールドラッシュ
 中国の1990年代がゴールドラッシュだったと解きます。どんなふうに起こったのか、なるほどという感覚です。
[5] 鬼城と裏マネー
 公共投資などの資金の動きについて説明します。なぜカネがないのにカネが使えるのか。中国には大変な仕組みが隠されていました。
[6] 腐敗する「腐敗に厳しい社会」
 中国の腐敗はなくならないことが確実です。そういうことで社会の仕組みができあがってしまっているからです。
PART 3 反日と戦争責任
[7] 中国のナショナリズム
 中国式の考え方を日本人の監督が率いる中国チームの例を出しながら解説します。
[8] 謝罪と許し
 謝罪の考え方の違いを述べます。
[9] 日本と中国の「歴史問題」
 日本と中国の数千年にわたる歴史を概観し、中国人の歴史の考え方を説明します。
PART 4 民主化したいけれどできない中国
[10] 理想と愚民主義
 毛沢東を王朝に見立てて、今や末期的症状を呈していると解きます。
[11] 北京コンセンサス
 なぜ中国は世界の独裁政権に援助するかを説明します。
[12] 中国はどこに向かうのか
 中国とEUを比較しています。なかなか斬新な見方でした。

 一読して、中国や中国人をどうとらえるべきか、橘氏の見方が随所に書かれています。全体で一つのシステムですから、一部を変えようとすることは不可能です。共産党独裁政治というのも、歴史的には必然なのかもしれません。おそらくこの体制のまま数十年続くのでしょう。反日国家なわけですから、そういう国家が数十年も続くこと自体が日本にとって問題だと思います。


ラベル:橘玲 中国 鬼城
posted by オーツ at 03:21| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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