オーツが読んだ本です。「ヒトとしての恋愛学入門」という副題が付いています。
「恋愛学」などといわれると、「そんな学問分野はない」と反発する人もいるでしょうが、中身を一読すると、至って学問的な本です。随所に参考文献(論文)が明示してあります。つまり、著者が言いたいことは学問的裏付けがあるということです。それはいいのですが、参考文献の大部分は英語のものです。日本語のものが(ほとんど)ないということは、この分野では世界的にいろいろな研究がなされているが、日本で行われている研究はあまりないことを意味しています。
ただし、巻末には日本語の参考文献が列挙されています。こちらは単行本が大部分で論文は1本しかありません。外国のものの翻訳もかなりたくさんあげられています。やはり、主な研究が外国で行われているということになるのでしょう。
ということは、この本で示されている各種知見も、もしかすると日本人に当てはまらないことがあるかもしれません。この点は、著者も p.244 で断りを入れていますが、注意するべき点でしょう。
目次は以下の通りです。
1章 どんな人に惹かれてしまうのか?
2章 恋は視覚(1)男性が好む女性
3章 恋は視覚(2)女性が好む男性
4章 恋は嗅覚
5章 恋は聴覚
6章 恋は味覚
7章 恋は触覚
8章 恋は難しい
というわけで、人々は五感を総動員して自分に合った異性を求めようとしているというわけです。
オーツは、一読して、とても納得しました。自分の人生経験に即して考えてみても、とてもよく当てはまっていると思うからです。もしも、(結婚前の)若いころにこういう本に出会っていたら、人生が変わっていたかもしれません。(結局、結婚相手は変わらなかっただろうと思いますが。)
若い人には是非こういう本を一読してもらいたいものです。できれば結婚前に。
2015年05月12日
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