2014年12月08日

苦しい vs. 苦しくない

 オーツが読んだダイヤモンドオンラインの記事で驚きの記述がありました。
http://diamond.jp/articles/-/63226?page=4
 生活保護費の受給者を対象にした調査の結果についてです。
 「生活保護費減額で、暮らしはどう変化したか」という質問に対しては、全体の60%が「思っていたより苦しくなった」と回答している。「(苦しくなったが)思っていたほど苦しくはなかった」と回答した19%とあわせ、約80%が「生活は苦しくなった」と回答している。

 図で質問と回答が示されていますので、見てみるといいでしょう。
 回答は三択で「思っていたより苦しくなった」と「思っていたほど苦しくはなかった」と「わからない」です。であれば、このうちの「思っていたほど苦しくはなかった」は、「苦しくなかった」とみるべきでしょう。「(苦しくなったが)」を補ってデータを見てはいけないと思います。
 著者のみわよしこ氏の言い分だと、「わからない」と回答した 21% だけが「苦しくなかった」といういうことになりますが、それは見方が違います。
 中立的な立場では、「苦しくなった」「楽になった」「わからない」の三択で聞くべきところかもしれませんが、生活保護費を減額して「楽になった」という回答はありえないので、「苦しくなった」と「今までと同じ(変わらない)」という二択で聞いたのでしょう。それでも、「減額」があって「同じ」というのは回答として変です。そう考えれば、「思っていたより苦しくなった」と「思っていたほど苦しくはなかった」と「わからない」の三択というのは、普通に考えられる選択肢です。
 まさか、こういう三択をみわよしこ氏のように扱う人がいるとは、調査を企画した人も予想していなかった読みとり方でしょう。
 オーツは、みわ氏の論考をおもしろく読んできましたが、この1件で、みわ氏のものを読む気が起こらなくなりました。それくらい、世界がひっくり返った気分を味わいました。
posted by オーツ at 05:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース時評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック