2013年12月10日

アレン・アイルランド(Alleyne Ireland)(2013.8)『THE NEW KOREA』桜の花出版

 オーツが読んだ本です。「朝鮮(コリア)が劇的に豊かになった時代(とき) 」という副題が付いています。
 695 ページもある大作です。とはいえ、左側のページが英語原文、右側のページが日本語訳という構成なので、実質は半分のページ数です。
 原著は 1926 年の刊行です。日韓併合時代の朝鮮半島の有様を、統計資料を駆使して記述しています。
 当時の朝鮮はどうであったか。ひとことでいえば、その前の李朝時代と大きく異なり、豊かな国になったのです。その姿は、本書中の記述(アイルランドが直接見聞きしたことを含めて)と引用された統計資料で明らかでしょう。
 今の韓国は、日韓併合時代は日本が韓国から搾取した時代だと位置づけていて、全面的に否定する立場を取っています。それはそうでしょう。自分たちが正当だというためには、その直前の時代がいかにひどかったか、それに比べて今はこんなにもよくなったと主張するしかないわけですから。
 しかし、実態はそうではありません。イギリス人の植民地研究の第一人者、アレン・アイルランドの偏りのない目が光ります。
 p.531 には、こうあります。
 こと朝鮮に関しては、我々が知るような支援者やロータリアン(社会奉仕と国際親善を目的とする企業経営者などの団体)、こうした存在を念頭に置くならば(信ずるならば)、朝鮮における日本の政権は正にそれである。上記の表で示してある期間に、日本以外の政府が世界中のどの国にもたらした利益よりも、朝鮮において日本統治が朝鮮の利益向上のために成した貢献の方が大きいものであると言えよう。

 日本人がこう書いているのではないところが一番の注目点です。
 日本がどんな貢献をしたか。それは本書中に詳細が記述されていますが、一例を挙げるならば、p.379 からの教育の話などは適例でしょう。朝鮮では、日本統治以前には学校すらなく、教育も何もほぼなかった(書堂といわれる中国古典と書道を教える寺子屋はあった)のに対し、日本統治時代を通じて朝鮮半島の各地に日本人向けおよび朝鮮人向けの学校を建設し、教師を大量に投入したわけです。日本は相当な資金を注ぎ込んでいます。日本人と朝鮮人は使うことばが違うので、両者を一緒にして教育するわけにはいかなかったのは当然です。しかし、こうした基盤の上に、朝鮮人の中から日本で十分教育を受け後に大統領になる人まで現れるわけです。朴正煕がまさにその人です。
 原著にはないのですが、巻末に付録として写真集が付いています。日本統治前と統治後の朝鮮の同じ場所を撮影したものです。これだけでも、いかに朝鮮が劇的に変わったかがわかります。
 また、「編集部補足」ということで、日本から韓国へのODAの一覧が記載されています。ものすごい数の事業が行われています。韓国各地のダム、上水道、地下鉄、高速道路、……ほぼ何でもありの様相です。こんなにも援助して、よく日本が傾かなかったなと思いました。日本の力はそれ以上あったということになるのでしょう。
 こういう歴史を直視せずに、反日国家になってしまった韓国という国は、まことに残念な国家といわざるを得ません。
 さて、こんなにも日本が資金と人手と時間を注ぎ込んで朝鮮を統治したのに、なぜ当の韓国が反日になるのか。それはアイルランドが本書の p.39 以降で述べています。
 事実と認められた資料に関しても、民族主義者と帝国主義者で全く評価が違ってくるののは明らかである。【中略】日本人は自分たちが成してきたことに対し、誇りをもってこれを功績としている。すなわち、道路工事、教育施設の拡大、【中略】など、全て日本人が行ってきたことである。【中略】
 以上は反対しようのない事実であり、それは後の章に記載された資料によって立証されるだろう。しかし朝鮮の民族主義者たちはこうした事実に対しても悪意ある意味づけをするのである。彼らによると、道路建設の目的は日本の軍隊の移動を迅速に行うためであり、教育制度は朝鮮の民族性を破壊するために仕掛けられた巧妙な罠でしかない。

 というわけで、植民地に投資するのは間違いということになります。なぜならそれは最終的には資本的搾取につながるからです。しかし、植民地に投資しないのも間違いです。なぜならそれは支配を続けるために民衆を弱者にとどめようとしていることだからです。これはアイルランドが言っていることです。つまり、植民地に投資してもしなくても、見方によっていくらでも反対のための反対が可能なのです。
 アイルランドによれば、こういう事例は植民地であればどこでも見られることのようです。
 であれば、21世紀の現在、日本と韓国の友好と発展のためには、こうした事実から目をそらさずに、両国ともそれぞれの歴史的事実を押さえ、その上で、今後の未来をどんなものにしていくのかを真剣に考えるべきだということになります。今の韓国政府の見方・考え方を認めるならば(そして現に韓国政府は親日的考え方を強制的に排除しようとしているわけですが)、両国の未来の発展は考えにくいというしかありません。オーツが上で韓国を「残念な国家」と表現したのは、まさにこういうことです。韓国は、自分で自分の首を絞めている国と言ってもいいでしょう。
 オーツは韓国文化が好きだし、知り合いに韓国人も多いし、そういう人たちとは末永くつきあっていきたいと考えているのですがねえ。
 本書は、いろいろ考えさせる本であり、今年オーツが読んだ中で一番衝撃的な内容だったと言ってもいいかもしれません。多くの人に読んでもらいたい本です。
 それにしても、3.5cm の厚さは何とかなりませんかねえ。持っているだけで疲れてくる厚さです。


posted by オーツ at 04:39| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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