2012年10月13日

鉄ちゃん(てっちゃん)のアクセント

 オーツがクルマの中でラジオ(NHK第一)を聞いていたときのことです。鉄道ファンのことを「てっちゃん」と言っていました。
 それはいいのですが、「てっちゃん」のアクセントが「ちゃ」が高くなっていました。
 オーツは、「て」が高いものと思っていましたので、一瞬、何のことを言っているのかわからなくなりました。で、文脈で補って「あ、鉄ちゃんのことか」と思いました。
 その後、息子に聞いてみると、「ちゃ」が高いパターンが正しいと言っていました。
 中年女性二人に聞いてみたら「て」が高いと言っていました。
 もしかすると、この語のアクセントに年齢差があるのかなどと感じてしまいました。(たった数例の観察で一般化してしまってはいけませんが。)
 こういう俗語はNHK発音アクセント辞典などにも載らないので、「正しい」アクセントを確かめるのも大変そうです。アナウンサーがこういう言い方をしないというわけではなく、リスナーからの投稿を読んだりすればその中に「鉄ちゃん」が含まれている場合もあるわけです。
 人名(名字でなく、下の方の名前)の愛称としての「鉄ちゃん」ならば「て」が高くなると思います。鉄道ファンの「鉄ちゃん」は、さて、どういうアクセントで発音するべきなのでしょうか。

 ブログを見ると
http://tetsusaburo.seesaa.net/article/97260220.html
では「そうそう、『鉄ちゃん』のイントネーション^^ 鉄道ファンの方は『ちゃん』にアクセントを置くんですよね!」とあります。
http://ammo.jp/daguerreo/9908/mon/0809.html
にも「“チャン”にアクセント」とあります。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/6669/tetsu.html
にも「“てっちゃん”は、“ちゃ”の部分にアクセントを置いて読んで下さい。“て”の部分にアクセントを置いて読むと、固有名詞の愛称との混同を招きます。」とあります。
 これらの例から推測するに、鉄道ファンは「ちゃ」を高く発音する(「ん」から下がる)ようです。この語のアクセント型は中高型(なかだかがた)であるというわけです。
 「ちゃん」全体が(「ん」まで)高くなるということは、少し考えにくいと思います。その後ろに助詞の「が」が付くことを考えると、「ちゃん」が高くて「が」が低くなると、尾高型(おだかがた)のアクセントということになります。しかし、日本語(共通語)のアクセント体系では、撥音「ん」は、アクセントの核をにないにくいとされています。促音「っ」や長音「ー」も同様です。一般化すると、特殊音素はアクセントの核をにないにくいということです。そんなことから「てっちゃん」が尾高型であるとはいいにくいと思います。
 「てっちゃんが」の場合、もしかすると「ちゃんが」が全部高い型、つまり平板型(へいばんがた)かもしれません。
 2モーラの平板型の名字に「ちゃん」が付くと、「ほりちゃんが」とか「あべちゃんが」、「つじちゃんが」、「おのちゃんが」、「やのちゃんが」、「こがちゃんが」、「ちばちゃんが」、「はらちゃんが」、「はがちゃんが」、「いでちゃんが」、「おだちゃんが」、「もりちゃんが」のように平板型になります。「鉄=てつ」(iron の意味)も平板型ですから、2モーラの平板型名字と同じ型を取るとすれば「てっちゃんが」が平板型になる、つまり「ちゃんが」が全部高くなる可能性があります。
 ただし、WWW の記事では「ちゃんが」が高いという記事は見つけられませんでした。
 ということで、結論として、「てっちゃん」は中高型である(「ちゃ」だけ高い)と考えておきましょう。
posted by オーツ at 05:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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