2010年04月29日

007/ムーンレイカー(1979)

 オーツが見た映画です。
 007シリーズの常ですが、ありえないシーンの連続です。
 まず、オープニングのシーンで、スペースシャトルそっくりのムーンレイカーが強奪されて事件が発生します。747ジャンボジェット機にムーンレイカーが背負われて飛んでいます。そのムーンレイカーの中に泥棒が隠れていて、エンジンを吹かしてムーンレイカーを盗んでしまうわけです。ジャンボ機は墜落してしまいます。
 スペースシャトルもジャンボ機で運搬することがあるので、こういうことはあり得るように思いますが、そもそもスペースシャトルを運搬するときには、スペースシャトル本体に燃料は入れません。燃料を空っぽにして、なるべく軽くして運搬するのです。
 ロケットエンジンの燃料は、ガソリンではありませんから、打ち上げ直前にロケットに注入するものです。液体水素と液体酸素が燃料の場合、常温では気化してしまうので、極低温に冷やしておかなければならないわけです。
 ムーンレイカーとジャンボの切り離しもそう簡単ではありません。ちょっとした操作で切り離せるようではかえって危険ではないですか。
 切り離した後、ムーンレイカーが長距離を飛び続けることも不可能です。スペースシャトルは、補助タンクを付けて垂直に打ち上げられるものであり、また地球への帰還時は、グライダーのように滑空しながら「落ちてくる」のであって、飛行機のように飛び続けるようにはできていません。
 二人の泥棒が機内に潜んでいるのを見逃すこともあり得ません。関係者でない人間が機体に近づけること自体が不自然です。
 その後、話が進むと、敵ボスのドラッカーはムーンレイカーを5機も保有していることがわかります。宇宙ステーションまで宇宙に作ってしまっています。そんな財力と技術があるなら、ムーンレイカーの1機くらい(盗まずに)追加して作ってしまえばいいのです。わざわざ盗んで世界の耳目を集める必要はないのです。
 宇宙ステーションその他で無重力シーンが描かれますが、女性のロングヘアの動きを見ると、下方向に引かれている(重力がある)ことがばれてしまいます。本当の無重力状態ならば、ロングヘアはふわっと広がってしまうはずです。(だから、宇宙飛行士はロングヘアーを束ねて固定しておかなければなりません。普通は短髪にしてしまうものですが。)
 犯罪組織の計画は、地球に神経ガスを撒いて、人類を滅ぼしてしまおう(そして選ばれたものだけで再度新しい社会を作り直そう)というものですが、映画に出てくるようなこんな少量の毒で大量の人が殺せるわけがありません。毒物は大気中に薄く広がってしまうだけで、人類には何の影響もありません。もしも、人が死ぬくらいにまき散らすとすると、毒性が消えて選ばれた人たちが地上に帰るまでに相当長期間が必要なように思います。そもそも、地球上に毒をまくなら、何もわざわざいったん宇宙空間まで運び上げてから改めてまき散らす必要はなく、地上のあちこちにストックしておいて、時間が来たら破裂してばらまくようにセットしておくか、宇宙から遠隔操作で破裂させるほうがはるかに安くて確実です。
 ほんのいくつかを指摘しましたが、この映画はこんなツッコミを一々していたらもうきりがないくらいたくさんツッコミどころがあります。
 まあ、そんなことは考えずに、娯楽映画として楽しむべきなのでしょうね。
 ロイス・チャイルズが演じるグッドヘッド博士は大変な美人なので、見応えがあります。見所はそんなところくらいでしょうか。


posted by オーツ at 05:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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