「日本人は歩いていてわけもなく人にぶつかる」という文章を読んでおどろいた。関西の大学で教えているアメリカ人の書いた英文のエッセイだった。もう20年以上も前のことである。
このアメリカ人、それをたしかめる実験をした。大きな駅などの広々としたところで本を手にした人を立たせておく。すると吸い寄せられるように接近、接触していく人たちが何人もあったという。
オーツも、以前、そんなことがありました。
本を読みながら歩いていたら、他の人と肩がぶつかったのです。
厳密にいうと、本を読みながらではありません。読んでいる本の中にちょっと気になるところがあったので、立ち止まって本に挟んであったメモ用紙にボールペンでちょっと書き込んでいたところでした。地下鉄の駅の構内でした。そのとき、向こうから歩いてきたビジネスマン風の人がオーツにぶつかって、そのまま何もいわずに足早に去ってしまいました。
オーツは、「こんなところで立ち止まって何をしている。じゃまだ。どけどけ」というメッセージを伝えるために、わざとぶつかってきたのではないかと思いましたが、そうではなく、外山氏のいうように、意味もなく(間違って?)接触する人が多いのかもしれません。
オーツの解釈が正しいのか、外山氏の(アメリカ人の知人の)書いていることが正しいのか、どちらなんでしょうね。
日経新聞(有料記事)
http://www.nikkei.com/paper/article/g=96959996889DE2E6E6EBE3E2E5E2E0E1E2E1E0E2E3E29F9FE2E2E2E2;b=20100323;c=DE1
ラベル:外山滋比古