有名な映画です。松本清張原作です。
オーツは、本を 1977 年ころに読んだように思いますが、そのときは、あまり印象に残りませんでした。
最近、映画版を見て、こんなにすごいのかと改めて見直しました。
推理小説の域を脱しています。人生の深い味わいが感じられます。
フィクションですから、ありえないような設定(ある程度成長してからピアニストになれることなど)もあるのですが、それは無視できます。
ともあれ、最後の 20 分は涙なしでは見られませんでした。
単なる殺人事件の解決だけでなく、その裏にあるさまざまな人々の生き様に心を打たれます。
30 年以上前の映画で、オーツにはややなつかしい側面もあるのですが、それはともかく、日本の映画でもこんなのがあるんだと改めて感じ入った次第です。
もちろん、原作のすばらしさが一番大事ですが、映画ならではの良さも光りました。映画中に演奏されるピアノ協奏曲「宿命」も、それなりに映画の主題にピッタリで、とてもいいものです。
久しぶりに(何年ぶりでしょうかねえ)日本映画を堪能しました。
2010年03月02日
この記事へのトラックバック
高校生くらいのときに初めて観ましたが、丹波哲郎ってこんなにかっこいい人なのかと思ったことを覚えています。
方言から追跡していく過程もサスペンスとして魅力的でした。
そしてやっぱり最後のピアノのシーンでは号泣でした。
数年前に再度観ましたが、褪せないで残ってほしい映画だと本当に思います。
スマップの中居くんのドラマや原作は観たり読んだりしたことがないので少し気になります。
ドラマ版はオーツも見たことがありません。
ネットで調べると、設定がかなり変わっていて、原作とはかなり離れるようで、良し悪し両面があるようですね。