2009年06月19日

ミクロの決死圏(1966)

 オーツが見た映画です。
 非常に有名な映画で、人間を潜水艇ごと縮小して人間の体内に注入し、脳まで行ってレーザーで内部から手術するという話です。
 子どものころ、映画館で見て、大いに興奮したことを覚えています。当時としては大変な傑作といってもよかったと思います。
 最近、この映画を見直すことがありました。
 結果はダメでした。
 同じ映画でも、こんなにも評価が変わることがあるのかといったところです。40年はさすがに長いです。
 ストーリーはおもしろいのですが、科学的な考証がまったく足りないと思います。
 一番の問題は、質量保存の法則を破っている点です。物体を縮小したとしても、質量は保存される(保存されないとE=mc2でエネルギーが放出される)ので、潜水艇にしても人間にしても、重くてそもそも扱えないということです。たとえば縮小した人間を小さなガラス板に乗せることは不可能なのです。
 それはともかく、ストーリーとして変な点がたくさんあります。時間をかけてレーザーガンを修理するくらいなら、その段階で潜水艇を摘出して、次の潜水艇を縮小して送るべきです。肺で空気を取り入れるという話がありますが、血管内の水分が多い場所と肺胞の空気が充満しているところの膜を破っていいのでしょうか。体が小さくなっていて水の表面張力や何やらが違うとしたら、潜水艇の出入り口のタンクの描写をはじめ、ストーリーのすべてを書き換えなければならなくなると思います。そもそも、初めて人体に入るのにレーザーガンを持って入るのですか。いろいろと各種実験をして、安全性を確かめた上で実行に移すというのが医学の基本なんじゃないかと思います。さもなければ、危険すぎます。注射液(生理食塩水?)ごと縮小して患者の体内に注入するのですが、60分後に注射液が元に戻って膨張しないのでしょうか。患者の身体が破裂するでしょうね。潜水艇を残して人間が脱出なんて、有りですか。白血球が潜水艇を吸収するとしても、たった2分くらいじゃ吸収は無理でしょうに。小さく分解して吸収しても、縮小したものは膨張します。そもそも、このミッションは小さなゴミ一つ残してはいけない(残したら、それが膨張して患者は死亡する)わけで、ほとんど実行不可能です。
 こんなことを考えていたら、映画が楽しめなくなってしまいました。
 ラクエル・ウェルチという美人女優が助手役で登場するのはうれしいですが、それくらいしか見所はないのかもしれません。

posted by オーツ at 05:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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