2009年06月14日

西成活裕(2006.9)『渋滞学』新潮社

 オーツが読んだ本です。
 以前、ネットで見かけた記事がおもしろかったので
2009.5.28 http://o-tsu.seesaa.net/article/120331622.html
読んでみました。実におもしろい本です。西成氏は実に頭のいい人です。
 第1章「渋滞とは何か」が理論編です。
 第2章「車の渋滞はなぜ起きるのか」がクルマの渋滞を扱っている章で、オーツが一番楽しみにしていたところです。しかし、実は、本書の扱う話題は広く、第3章「人の渋滞」では、人が密集して発生する「渋滞」を扱っています。p.101 では、パーソナルスペースという考え方が出てきて、人間がビー玉か何かのような振る舞いをすることが示されます。
 第4章「アリの渋滞」もおもしろいですし、第5章「世界は渋滞だらけ」では、インターネットの渋滞やエレベータ、航空機など、話題はどんどん広がっていきます。
 渋滞が起きるメカニズムの研究がこんなにも広い応用問題を持つのかという点で驚きでした。
 西成氏は、コンピュータシミュレーションをしっかりやっていて、それがどういうモデルに立脚しているのかを説明しているので、本書がおもしろくなっています。
 個人的には、p.220 に出てくるスケールフリーネットワークというモデルが一番おもしろそうでした。ランダムなネットワークではなく、いわば人付き合いが多い人と少ない人がいるようなモデルなのです。これを活かして、コンピュータ内に人間社会のモデルを作り出し、たとえば、流行語が入ってきたときに、どのように普及していくかなどをシミュレーションしてみるとおもしろいだろうなあなどと思いました。

ラベル:西成活裕 渋滞学
posted by オーツ at 05:14| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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