2019年10月16日

ユヴァル・ノア・ハラリ(2016.9.30)『サピエンス全史』(上・下)河出書房新社

 オーツが読んだ本です。「文明の構造と人類の幸福」という副題がついています。
 上下2巻の大著です。
 歴史書ということになるのでしょうか。書き始めの歴史年表から振るっています。
135億年前 物質とエネルギーが現れる。物理的現象の始まり。
       原子と分子が現れる。化学的現象の始まり。
 45億年前 地球という惑星が形成される。
 38億年前 有機体(生物)が出現する。生物学的現象の始まり。
600万年前 ヒトとチンパンジーの最後の共通の祖先。

というわけで、宇宙の始まりから説き始めます。こうして、ホモ・サピエンスの歴史が始まるわけです。本書は、単なる歴史書を越え、人類が経験してきた歴史を大所高所から眺めていきます。
 主な内容は、認知革命、農業革命、人類の統一、科学革命という四つの部分から成り立ちます。
 認知革命ということでは、人類が他人と力を合わせるようになったことを取り上げます。そのためには「虚構」が必要だったということです。
 農業革命では、それまでの狩猟採集の生活様式を変え、人類が「定住」するようになるわけですが、こうして人類の生活ぶりが激変します。
 人類の統一では、貨幣、帝国、宗教によって多数の人が結びつく様を説明します。
 科学革命では、近代科学がどのように成立し、それが世界をどう変えたかを論じます。ページ数も多く、ここが著者のいいたいことのメインでしょう。最後には「超ホモ・サピエンス」が登場します。こうして『ホモ・デウス』の話につながっていきます。
2019.6.4 http://o-tsu.seesaa.net/article/466204498.html
 それぞれにスケールの大きな話であり、著者は今の人類が生きている有様をいくつかの観点から説き明かしています。オーツは本書を読みながら、著者の力というか全体をながめる視野の広さを感じてしまいました。
 読んでいて本当におもしろかったです。
 こういう本に若かりしころに出会っていたら、人生が変わるほどの影響があったかもしれません。ホモ・サピエンスとはどういうものか、納得できたような気分が味わえます。まるで自分が神になって上空のはるかかなたから地球を眺めているかのような気分です。

参考記事:
http://imnstir.blogspot.com/2018/09/deus-ex-machina.html




posted by オーツ at 04:30| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする