2019年06月22日

宇山卓栄(2018.11.1)『朝鮮属国史』(扶桑社新書)扶桑社

 オーツが読んだ本です。「中国が支配した2000年」という副題が付いています。
 朝鮮の歴史が書かれています。オーツの場合、そういうテーマに絞って書かれた本を読んだことはたぶんないと思います。いや数十年前に読んだかもしれませんが、すっかり忘れています。
 朝鮮半島には、真の意味での独立国はなかったということがわかります。ずっと中国の属国という位置づけだったからです。中国の属国というのは、つまり中国に隷属する国ということであり、独立国というのとはだいぶ異なります。李氏朝鮮などはその典型であり、中国に毎年様々な貢ぎ物をしてきました。その中には「美女」(人数は不明ですが、3千人という推定がなされています)も含まれるとのことです。そういうことを続けてきた結果、民衆の生活レベルは低く、支配者層には(また民衆にも)公益とか公共という考え方がなくなってしまいました。朝鮮の歴史を知ると、この地域では政治や社会がまともに機能した歴史がありません。
 日韓関係を中心に現在の韓国の行動を見ていると、常識に欠けるとんでもない国のように見えます。なぜそんな行動をするのでしょうか。その原因の一つは韓国が(というよりは朝鮮民族が)2000年にわたって中国に隷属してきたことにあるといえるかもしれません。
 オーツがおもしろいと思ったことの一つに、ハングル制定が中国への反逆とされたことがあります(第6章)。独自の文字を持つことは、その裏にさまざまな事情を抱えていたのですね。明にはハングルが文字ではなく発音記号だと説明したとのことです。ハングルは女子供の文字とされ、両班たちは漢字を使い続けました。諺文(おんもん)という呼び名は「卑俗な文字」という意味です。その後、後世(19世紀後半)になって、朝鮮半島全体にハングルが広がるわけですが、これには日本が大きく関わっています。
 朝鮮半島の苦難の歴史はもっと知られていいことのように思いました。
 本書は新書ですから、手軽に読めます。


posted by オーツ at 03:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする