秋から冬くらいにはおいしいリンゴが出回るようになります。いい季節です。
オーツは、リンゴを食べるたびに、その造形の巧みさ、すばらしさに感激してしまいます。
種がおいしくないのは当然ですが、種の周りの部分もあまりおいしくありません。種の近くには、妙なスジの部分もあり、少しだけ食べにくくなっています。
ミツが入った状態のリンゴは、果肉が特においしいですが、ミツの部分を食べてもあまりおいしくありません。
このように、自然の造形はきわめて繊細にできています。
中には、芯の近くまでおいしいリンゴも(突然変異で)できることがあったことでしょう。しかし、そういうリンゴは芯まで食べられてしまい、子孫を残すことができなかったはずです。結果的に、周りがおいしく、中がおいしくないリンゴが子孫をたくさん残すことができたというわけです。
人間によってリンゴが栽培されるようになると、いよいよリンゴは人間向きになってきます。日常生活でおいしいリンゴが食べられるようになっています。人間が品種改良などを行うためです。
オーツが子供だったころは、リンゴは今ほどおいしくなかったように思います。品種が違っていたということですね。大きさも小さかったし、けっこう固かったし、すっぱいところが多くて甘みはさほどでもなかったような記憶があります。しかし、今食べるリンゴはそんなものからほど遠くなっています。
たかだか数十年程度でリンゴが様変わりしてしまうのですから、これから数十年後、さらには数百年後、リンゴはどんな味になっているのでしょうか。そういうリンゴをオーツが食べることはできないけれど、期待したいものです。