2019年01月20日

植村俊亮(2018.11.5)『入門データベース Database Primer』オーム社

 オーツが読んだ本です。
 オーツはデータベースに関してほとんど素人同然なので、ちょっと知識を得るために、「入門書」を読んでみてもいいと思いました。そこで手にしたのが本書です。
 では、一読したあとにデータベースについてわかるようになったか。残念ながらそうはなりませんでした。
 実際に運用されているデータベースは相当に複雑なものであり、さまざまな技術が組み合わされて設計されています。一般の人がデータベースを利用するとすると、アプリケーションユーザとしてでしょう。向こう側でどんな設計がなされているかは二の次、三の次であり、自分がパソコン(あるいはネット)に向かってどんなデータを入れ、どんな命令を入れたらどんなことが検索され表示されるのかといった形でデータベースに向き合います。やや簡単に言えば、SQL言語とはどんなもので、どんな形で何を指定するのかがわかれば、データベースを使うことができそうです。
 本書は、そういう意味の入門書ではありません。
 SQL言語で指定されたものが、データベースの中でどんなふうに実現されるのかといったあたりがメインです。したがって、具体的なデータを扱うということよりも、データベースの中の構造・仕組みを記述することに記述の主眼があります。関係表はどんな形になっているのか(具体的な記述というよりも概念的な説明がなされます)、正規形とは何か、そのような関係表に対してどんな操作ができるのか、関係表をどのようにコンピュータの内部で実現するのか、主記憶や外部記憶にどのようにデータを格納し、どのように(キーを)検索するのか、複数のトランザクションが発生したときに安全にデータベースを更新するためにはどうしたらいいか、といった話題を扱います。
 本書は、データベースがどういったもので、どんな仕組みで動作しているのかを知るためには役立つように思います。しかし、そういった知識はどんな人に有用なのでしょうか。対象読者という面で、オーツはよくわかりませんでした。理工系の学生か大学院生あたりを想定しているような感じです。これからデータベースを自分で設計し運用している人向けの入門書ではないでしょうか。
 オーツは、すべて具体的にパソコンの前で(あるいはネットに接続して)これこれを入力するとこうなるといった説明がないと、どうにも納得がいきません。そのようなアプリケーションユーザ向けの入門書を期待していたので、本書を読んだあとも、データベースが使えるようになるわけでもなく、どうにも中途半端な読後感になってしまいました。
 本書は読者を選ぶような気がします。

 とりあえず、一読した段階ですが、以下の点に違和感がありました。もしかしてミスプリかもしれません。

(1)p.38 の図 3.21
 下段の上から2行目ですが、「1 2 2」とあるところは「1 1 2」ではないでしょうか。

(2)p.67 図 4.7
 所在地の例として「国語、数学」があがっていますが、違和感があります。
 元の図を書き直す過程で、直すべきところが直されないままに残っているのではないかと思われます。
 p.68 図 4.8 も同じです。

(3)p.116 l.-12 同義語
 p.119 l.3 には「同意語」があります。両者は同じものを指しているようですので、どちらかに統一するべきでしょう。

(4)p.131 l.6 呼
 同じデータを2回呼んだら→同じデータを2回読んだら
ではないかと思いました。


posted by オーツ at 02:24| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする