オーツは、自宅内でスリッパを履いていることが普通です。
寝るときには、ベッドを使いますが、そのときは、ベッドサイドにスリッパを脱いだままにします。スリッパの位置は、ベッドの長辺の真ん中あたりが定位置です。実際に寝るときの動作では、スリッパを履いたままベッドサイドに座り、スリッパを脱いで、そのまま頭を枕の方に傾けて横になります。こうしておくと、朝、ベッドから起き出すときにベッドに座る形になると、足元にスリッパがあるので、すぐに履けて便利です。
さて、先日、変なことがありました。朝、まだ暗いうちに目が覚めて、ベッドから起き出そうとしたときに、ふと見るとスリッパが片方しかありません。
メガネをかけてから、周りをよく見渡しましたが、やっぱりありません。
片足分がないのも不便なので、寝室の照明をつけて、あちこち探し回りました。無意識に蹴飛ばしたかもしれません。ベッドの下、テレビの下などを探してみました。やっぱりありません。
そのとき、気がつきました。ベッドの足側の先、ベッドの短辺方向に接する位置にスリッパが1個置いてありました。
こんなところにスリッパが勝手に移動することはあり得ません。床に置いてあるスリッパを足で蹴飛ばしたとしても、スリッパがそこに移動することは不可能です。ベッドの角を回ったところですから。
まずは、妻に聞いてみました。オーツが眠っているときにオーツの寝室に入ったかどうかです。入らなかったという返事です。
自宅に泥棒が入った形跡もありません。
ネコは、絶対寝室に入らないように、いつも寝室のドアを閉めています。このときも同様でした。
では、なぜスリッパが移動したのでしょうか。実に奇妙なことです。
可能性を考えてみると、以下のようなことではないかと思いました。
オーツが今履いているスリッパは、旅先のホテルで提供された軽くて薄いタイプのスリッパです。そこで、寝るときに、両足のスリッパを脱いだつもりでしたが、片足にスリッパを履いたまま、ベッドに横になったのだろうと思います。仰向けの形に寝るとオーツの足のかかとがベッドに付きますが、スリッパはかかとより後ろまで伸びた形に履いていますから、仰向けになったときにスリッパが足から脱げて、ベッドの短辺方向の足の先に落ちたというわけです。スリッパが軽くて薄いので、気がつかなかったのでしょう。オーツは若干酒を飲んでいたし、眠くなったので寝たわけですから、そんなことに気がつかないまま翌朝まで眠り込んだのだろうと思います。