2018年10月08日

仙漉邇]@出光美術館

 出光美術館は前にも行ったことがあります。
2018.9.3 http://o-tsu.seesaa.net/article/461456650.html
 今回は、「仙漉邇]」という企画で、臨済宗の僧侶だった仙香i仙豪`梵が姓名のようです。1750-1837)が僧侶を止めて引退した後、描いた画賛などが展示の中心でした。画賛というのは、絵画に加えて、その上のほうに漢詩や和歌などを記入したもののことです。
 オーツは、筆で書かれた昔の文書を直接読むことはできませんが、今回の展示では、すべての文字の部分が別紙に印刷され、それがガラスの仕切りの内側に貼り付けられていました。「改行」の位置などは元の文書のままですから、対応は一目瞭然ですし、これなら読むことができます。
 オーツは、夕方5時ころに出光美術館に到着し、1時間ほどかけて全ての展示95点を見て回りました。それから、18:00- にギャラリートークがあったので、それに参加して学芸員の話を聞きながら45分ほど回る形になりました。
 仙高フ書いた「ことば」もなかなかうんちくがあったように思います。禅の考え方が日常の風物に即して語られています。しかし、それ以上に人々を描いた絵画のほうに興味を持ちました。筆で描いた水墨画ですので、描き直しなどはできず、一気に完成させるしかないのですが、単純な線の中に描かれた対象への愛情のようなものが感じられました。特に、たくさんの人が笑っている姿がほほえましかったです。
 老人六歌仙画賛は微妙に異なるものが入口付近に3枚並べてありました。歳を取るとどうなるか(耳が聞こえなくなる、杖が必要になる、など)が和歌の形で書かれていますが、仙克ゥ身が80代になって書いたものですから、つまりは自分自身のことを書いているような面もあるわけです。しかし、そこに描かれた6人の老人が全部笑顔を浮かべています。つまり、歳をとっていろいろ不自由があるとしても、それを笑い飛ばしてたくましく生きているわけです。
 出口付近にあった「涅槃図」は、(釈迦ではなく)仙克ゥ身が高い寝台の上に寝そべっていて、それをたくさんの人々や動物がながめているのですが、仙高ェ死んだことを意味しているのではなく、何と昼寝をしているということです。なぜならば、寝台のそばにいる人が大口を開けて笑っているからです。仙高フユーモアを感じます。
 というわけで、今回の企画もなかなか楽しいものでした。
 今回展示されたものはすべて出光美術館の所蔵品で、出光佐三が集めたものだそうです。仙高フ全作品 1,500 点のうち半数くらいを出光美術館が所蔵しているとの話でした。この美術館はとんでもない量のコレクションを持っていることがわかります。
posted by オーツ at 04:27| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする