2017年12月14日

池田信夫(2017.7.14)『失敗の法則』KADOKAWA

 オーツが読んだ本です。「日本人はなぜ同じ間違いを繰り返すのか」という副題が付いています。
 なかなかおもしろい本でした。世の中を見る「視点」を教わった気がします。
 ただし、これが「失敗の法則」といえるのか、若干疑問に思います。過去のできごと(失敗)を中心に論じていますが、「法則」といえるほどに繰り返されているかというと、そうでもないと思うからです。それぞれのできごとを見る「視点」はおもしろいと思いますが、やはり個別論であり、「法則」とまでは行かないように思います。
 ということは、「日本人はなぜ同じ間違いを繰り返すのか」という問いにも本当の意味では答えていないことになります。
 全体として、日本社会はこんなふうに動いてきたし、これからもそういうことがあるだろうというお話です。オーツは、それだけで十分だと思います。
 読者がこの本を読んだ後で、自分の身の周りのあれこれにこれらの「法則」を当てはめて考えるようであれば、著者としては成功したといえるでしょう。

第1法則 現場が強いリーダーを許さない
 東芝の社長を例にします。
第2法則 部分が全体を決める
 官僚が稟議で意思決定をしていることと旧日本軍の行動を例にします。
第3法則 非効率を残業でカバーする
 電通の女性社員がなぜ自殺したかを例にします。
第4法則 「空気」は法律を超える
 東芝の原発の話と電波行政の話を例にします。
第5法則 企業戦略は出世競争で決まる
 朝日新聞の出世主義を例にします。
第6法則 サンクコストを無視できない
 核燃料サイクルと豊洲市場の問題を例にします。
第7法則 小さくもうけて大きく損する
 不良債権問題として、住友銀行や山一証券の話を例にします。
第8法則 「軽いみこし」は危機に弱い
 民主党政権と天皇制を例にします。

 というわけで、目次よりも、その下の各章の具体例を見る方が本書の内容の把握に役立つように思います。

参考URL
 http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51999222.html


ラベル:池田信夫 失敗
posted by オーツ at 04:34| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする