2016年07月17日

味噌の消費量が半減?

 オーツは朝日新聞で読みました。
http://digital.asahi.com/articles/ASJ7H4G9QJ7HULFA00W.html
(2016年7月15日19時29分)
栗林史子記者の執筆です。
「総務省の家計調査によると、みその年間購入量(2人以上の世帯)は、1978年に約12・9キログラムだったが、2015年には約5・5キログラムまで減った。」
 40年も経つと味噌の消費量が半減するのだなあと、日本社会の大きな変化を感じました。CMなどにもそういう変化が反映するということです。
 しかし、オーツはこの記事に対してちょっと疑問に思いました。
 総務省の家計調査は世帯単位で集計しています。過去40年間で、日本社会はいろいろ変化しています。1世帯あたりの人数もかなり減っているはずです。高齢者が増え、配偶者と死別した単身世帯が増えました。結婚しない単身世帯も増えました。女性が産む子供の数が減り、家族という単位が小さくなっています。そんな影響を考えると、世帯単位で見て味噌の消費量が半減していると言っても、それは世帯の構成人数が減っているためではないかと思います。
 というわけで、ちょっと調べてみました。
 総務省統計局の資料
http://www.stat.go.jp/data/nenkan/02.htm
から「2-16 世帯の種類,世帯人員別世帯数及び世帯人員(エクセル:29KB)」をダウンロードして見てみると、1980年時点で一般世帯の1世帯あたり人員数は 3.22 人、2010年時点では 2.42 人です。
 30年にわたる 3.22→2.42(0.752 倍)の変化が 1978→2015 まで37年間続いたと仮定すると、(0.752**(1/30))**37 (ただし「**」はべき乗を意味します)という計算をすればいいことになり、検索エンジンの窓にこの式を入れて計算すると、結果は 0.704 となります。
 味噌の 1978→2015 の消費量の変化が 0.427 倍になっています。1世帯あたり人員数は 0.704 倍です。ということは、1世帯あたり人員数以外の要素は 0.607 倍です。
 つまり、一人あたりの味噌消費量が 0.607 倍になり、1世帯あたり人員数が 0.704 倍になり、それら二つの変化によって、世帯あたり味噌消費量が 0.607×0.704=0.427 倍になったというわけです。
 というわけで、朝日新聞の記事の議論は間違っていることを言っているわけではありませんが、こんな簡単な計算も省略して、安易に味噌消費量の減少を論じているあたり、かなり心配になります。
 ま、個人が大新聞社のことを心配しても始まりませんが。
posted by オーツ at 04:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース時評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする