2016年07月13日

長谷川熙(2015.12)『崩壊 朝日新聞』ワック

 著者の長谷川氏は朝日新聞の記者だった人です。その後、アエラに異動になり、定年退社後もアエラに記事の執筆を続けてきました。そういう朝日新聞の元社員が朝日新聞社を告発する本を書いたのですから、相当な驚きです。
 オーツは慰安婦問題で朝日新聞が2014年にトンチンカンな訂正記事を出したことを受けて、本書が書かれたのだろうと思いました。しかし、一読してみたら全然違っていました。朝日新聞社の中は、とんでもない左翼礼賛主義がはびこっていたのでした。それは相当に昔からの伝統であり、本書は、それを論じたものだったのです。
 第3部は「方向感覚喪失の百年」というものですから、ざっと100年くらい前からそういう傾向があったということになります。すごい話です。
 そういう朝日新聞だったからこそ、吉田清治の詐話を紙面に掲載してしまったのでしょう。慰安婦問題がこれによって大きくねじ曲げられてしまったことは歴史が示しています。慰安婦問題での朝日新聞の誤報は、起こるベクして起こったものだったといえそうです。とても残念な気持ちです。
 オーツは、若いころから朝日新聞を定期購読してきました。途中で止めることになりましたが、数十年は読んできたと思います。そんな朝日新聞が実は大変な「偏り」のある新聞だったというのは驚きでした。
 本書はとても重い内容を含んでいます。
 新聞というものはどうあるべきなのか。そんなことを考えさせる良書だと思います。
 ただし、オーツにとっては読みにくい部分もありました。朝日新聞社の社長の名前などがたくさん出てきます。著者にとっては、直接経験したことですから混乱はないし、赤裸々な記述になっているといえるでしょうが、オーツのように社内事情などにうとい人間からすると、固有名詞と一緒にどういう人か説明されても、なかなかそれを覚えていられません。これ以上わかりやすく書く書き方は無理だと思いますが、それにしても読みにくいと感じてしまいました。

参考記事:
http://iiaoki.jugem.jp/?eid=6031



posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする