オーツが読んだ本です。タイトル通りの内容です。
目次を以下に示します。
第1章 中国・韓国のいびつな経済構造
第2章 日本は中国・韓国の憧れ
第3章 中国の抱える課題
第4章 韓国の抱える問題
第5章 切っても切れない日中韓経済
第6章 東アジアをリードできるのは日本だけ
というわけで、経済問題を中心に日中韓の関係を見ていきます。図表がたくさん使われ、何に基づいて判断しているのかが明らかです。日本の技術の優位性についても述べられています。
中国の場合は、共産党の一党独裁という政治体制が問題でしょう。自由主義の市場経済と相容れない部分があります。沿海部と内陸部の格差の問題も困ったことです。先富論ではカバーしきれない問題が噴出しています。
韓国の場合は、財閥中心の輸出依存体質が問題でしょう。まだまだ国内的な発展が期待されるところです。研究費があまり多くなく、日本におんぶしているのが一番大きな問題のようです。
というわけで、経済的な観点からは、3ヵ国がもっと仲良くしていく必要がありそうですが、それにしても、中国も韓国も政府が反日的な態度を取っているのがネックです。こういう国と仲良くやっていくにはどうしたらいいのでしょうか。
このあたりの議論は、本書の主眼から外れていきますので、触れられませんが、オーツはむしろこちらが心配です。その意味では、本書は「当たり前のことを述べている」ような感覚でした。今後の踏み出した「一歩」を期待したいものです。