2014年05月01日

夏井睦(2013.10)『炭水化物が人類を滅ぼす』(光文社新書)光文社

 オーツが読んだ本です。「糖質制限からみた生命の科学」という副題が付いています。
 本書の内容をひとことでいうと、炭水化物を食べないことにしようという本です。炭水化物は食べる必要がなく、単なる嗜好品に過ぎないというわけです。炭水化物といえば、ご飯、麺類、パン、パスタ類などのいわゆる主食です。主食を食べないという食生活をすすめています。
 炭水化物を食べないことを「糖質制限」といいます。
 著者の夏井氏は医者です。本書のあちこちに医学的な知識が書かれています。言い換えると、糖質制限は、医学的裏付けがあるということになります。ここが一番興味深いところです。
 目次は以下の通りです。
 T やってみてわかった糖質制限の威力
 U 糖質制限の基礎知識
 V 糖質制限にかかわるさまざまな問題
 W 糖質セイゲニスト、かく語りき
 X 糖質制限すると見えてくるもの
 Y 浮かび上がる「食物のカロリー数」をめぐる諸問題
 Z ブドウ糖から見えてくる生命体の進化と諸相
 [ 糖質から見た農耕の起源

 すいぶん多彩な内容であることがわかります。糖質制限について知りたいという場合は、T〜Vを読むだけで十分だろうと思います。
 Wは、糖質制限をした人たちの意見・反応ですが、あまり読む価値はないでしょう。
 Xは「糖質は栄養素なのか」や「こんなにおかしな糖尿病治療」などが書かれており、歴史的な観点も踏まえた周辺的知識といったところです。
 Yは「カロリー」という概念がおかしいということから始まり、母乳や哺乳の起源まで話が広がります。内容はおもしろいです。
 Zは地球創生のころからの長い長い歴史を動物の進化と絡めて記述しています。しかし、専門用語がかなりたくさん出てきて、ちょっと読むのがつらく感じられました。
 [は農耕の起源を小麦の栽培と関連づけて解釈したもので、ここもおもしろかったです。
 というわけで、T〜Vの糖質制限をするという話題から始まって、生物の進化や農耕の起源まで話題が広がります。炭水化物を中心とした人間(さらには生命)の歴史が描かれ、壮大な話としてまとまっています。
 オーツは、自分でも主食をだいぶ食べないようになってきたので、そのような食生活でもいいのかと思い、本書を読む気になりました。
 ダイエット法で、主食(炭水化物)を抜く方法があるのですが、それは危険だとする見方もあります。
2014.2.23 http://o-tsu.seesaa.net/article/389493162.html
2009.3.2 http://o-tsu.seesaa.net/article/115015590.html
本書の立場と対立する見方です。このあたりに注意して見守りたいと思います。
 ともあれ、糖質制限という考え方を知ることは意義がありました。


posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする