2014年03月20日

常見陽平(2013.11)『「就社志向」の研究』(角川oneテーマ21)角川書店

 オーツが読んだ本です。「なぜ若者は会社にしがみつくのか」という副題が付いています。
 タイトルだけで内容が推測でき、そしてそれが正しいのです。
 今、若者は、基本的に会社に就職しようとし、一度就職したらそこにずっととどまろうとしています。終身雇用、新卒一括採用などの就職・雇用状況が現代日本の特徴です。一部には、そうでない生き方(組織や時間・場所にとらわれないノマドワーキングや世界で働くセカ就)を模索したり、それを主張する声もありますが、それは実態ではないとのことです。
 本書は、そのような立場から、主として大学生の就職活動にスポットライトを当てて、どんな状況なのか、何が問題なのか、今後どうするべきかなどを論じています。
 表やグラフがかなり出てきて、説得力はあるのですが、肝心の表やグラフが小さくて、(新書だからもともと大きくはなり得ないのですが)小さい活字を読むのは難儀しました。
 本書は全5章から成り立ちます。
第1章 若者は「会社」に入りたい
第2章 新卒一括採用と就活を整理する
第3章 リクナビが就活を「不幸」にした
第4章 「就活改革」のウソ
第5章 そして「配活時代」へ
 こうして目次を並べてみると、どんな内容が書かれているか、およそ推測できます。そしてそれが正しいのです。
 「配活」は新語(常見氏の造語)かもしれません。(新しく入った)会社の中で、どこに配属になるか、それを自分の希望通りになるように活動することです。
 ともあれ、目次を見て内容がわかるというのは、本書全体について言えることですが、わかりやすいということであり、内容が整理されているということです。
 画期的な本というよりは、現状を淡々と述べた本という面が強いと思います。
 これから就活に臨む大学生などは、こういう本を一読しておくのも意味がありそうです。オーツは、個人的にはもう就活とは縁がありません。息子たちも就職してしまったし、まあ無関係でしょう。しかし、オーツの学生のころとはまったく違った状況になっているので、最近の状況を知りたいと思って本書を手に取りました。その意味では一読して満足したという読後感です。


posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする