2013年04月02日

瀧澤武信他(2012.11)『人間に勝つコンピュータ将棋の作り方』技術評論社

 オーツが読んだ本です。「あから2010を生み出したアイデアと工夫の軌跡」という副題が付いています。
 コンピュータ将棋の現状を描いた本です。特に、どのように思考ルーチンが作成されているか、その考え方(アルゴリズム)を解説しています。
 12人の共著という形をとっており、それぞれの強豪ソフトの作者たちが、自分の行った工夫について解説しているところが本書の中心部分です。
 将棋のファンでコンピュータについてもある程度の知識があればとてもおもしろく読める本だと思います。
 p.280 1行目に「同2二馬」とありますが、正しくは「2二同馬」です。こんなところに、将棋のことをあまり知らないらしい出版社の特徴が出てしまいます。将棋の本などをたくさん出版しているようなところなら、こういうミスはしなかったでしょう。
 とてもいいタイミングの出版でした。
 コンピュータ将棋がいかに強くなったかもよくわかりますし、今だからこそ、人間(清水市代女流王将)との対戦などがおもしろいのであって、これから10年後〜20年後には、コンピュータ将棋の勝ちになるのに決まっているから、もうおもしろくなくなってしまいそうです。
 オーツは、仕事を(定年で)辞めたら、趣味でコンピュータ将棋のプログラムでも作ろうかなどと考えていましたが、それはもうおもしろくなくなってしまいました。10年後には、オーツがコンピュータ将棋に関して何かできる余地は残されていないような気がしています。
 昔は、コンピュータ将棋はとても弱くて、オーツも馬鹿にしていたのですが、最近のソフトは急に強くなり、ちょっとやそっとでは勝てなくなってしまいました。そういう進化は、楽しいですが、一方では将棋の神秘のベールがはがされてしまうような気分になります。
 時代は変わりました。


posted by オーツ at 05:23| Comment(1) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする