オーツが中学生のころ、父親が建て、高校まではこの住宅から通っていました。40年ほど前の話です。
その後、オーツが大学に入ったときから東京住まいになりましたので、基本的にこの家に住むことはありませんでした。しかし、両親が住んでいたので、オーツはたびたび立ち寄りました。
しばらくして、両親ともなくなってしまい、オーツがすべてを相続したわけですが、この住宅を自分自身で使うことは考えられず、誰かに売って、役立ててもらうのが一番いいと考えました。
数年前に、買いたいという人が現れ、代金を分割払いで払ってもらっていたのですが、先日、残金を一括支払いしたいということになったわけです。
築45年ほどの木造住宅なので、住宅としての価値は基本的になく、売買価格に含まれるのは土地だけの値段でしょう。しかし、購入した人は、オーツの父親が建てた住宅をそのまま使って(一部テラスを増設しましたが)住んでいます。築45年でも、適宜メンテナンスしていれば、けっこう大丈夫なもののようです。この住宅は、特に高級住宅というわけでもありません。地元の大工さんが建てたごく普通の木造住宅です。オーツの目から見ると、けっこう安っぽかったりします。
いざ、売ってしまうと、何か、吹っ切れたような気がします。オーツはもうこの家に立ち寄ることはありません。
あと、地元にあるのは墓場だけということになります。まあ、こちらはしばらくそのままになりそうです。オーツの父親の出身地の近くにあるわけで、東京から行くのはちょっと不便ですが、先祖の出自を大事にするほうがいいと考えており、墓場を移設することは考えていません。
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