2011年07月17日

タクシーの運転手さんから聞いた話

 オーツがあるとき自宅に帰ろうとして、タクシーに乗ったときのことです。
 運転手さんがいきなり「お急ぎですか」と聞くのです。いや、自宅に帰るのだから急ぎではないというと、「では、ゆっくり運転します」ということになりました。「「帰り」はありがたい」とも聞きました。急ぐ必要がないからだそうです。この運転手さん、以前はハイヤーの運転手だったのですが、今はタクシーを運転しています。そして、どんな運転でもする、飛ばすなら飛ばすとのことでした。オーツは、そんな必要はないので、ゆっくり運転するようにいいました。
 「飛ばす」とはどんなことなのでしょうか。お迎え時刻だけでなく、到着時刻が指定されていることもあるそうです。(しばしばオエライさんはお迎え時刻を過ぎても乗車してくれないらしいです。)そうなると、たとえば黄信号のとき、交差点に突っ込むかどうかが変わってくるのだそうです。急ぐときは突っ込んでしまうというわけです。テレビ局からテレビ局へタレントさんなどが移動するときは到着時刻指定だそうです。ま、当然でしょう。
 オーツが自分でクルマを運転するときは、黄信号ならたいてい止まります。ところが、この運転手さんによると、新聞社の人などを乗せた場合、黄信号で毎回止まっていたりすると文句をいわれるのだそうです。だから3回に1回くらいは黄信号でも交差点を横断してしまうと言っていました。スピードも制限速度を超えることがあるし、黄色い車線のところで車線変更もするそうです。こういう「急ぎ」運転をするときは、新聞社の社旗をクルマに取りつけたりすると言っていました。もちろん、そんなことをしても、道路交通法の違反は違反ですが、警察も多少は大目に見るという話でした。まあ、それはそうかもしれません。
 20年くらい前のバブル景気のころは、テレビ局や新聞社が「夜討ち朝駆け」の取材をする場合、タクシーを朝から夜まで借り切ってしまうのだそうです。これを「ベタ付け」というのだそうです。それだけ経費もかかるわけですが、当時は会社がそういう経費を負担していたのですね。ベタ付けのときは、運転手の食事時間なども大変ですが、客側が見計らって、ここで2時間空くというようなときに、運転手が食事に行けるように配慮してくれたようです。
 銀行などでも、たとえば日債銀などは、債券の売出日に、行員があちこち集金で回ることがあったようで、そんな場合はタクシーでなく、ハイヤーを利用したとのことです。ハイヤーはタクシーの3倍の料金がかかるとのことですが、そんなことまでしてカッコを付けたのですね。まあそのせいかどうか、日債銀はつぶれてしまったわけですが、……。
 最近は、各社ともコストに厳しくなり、必要なときだけクルマを借りるようになり、したがって、ハイヤーが少なくなってタクシーが増えたとのことです。タクシーでも、黒塗りの車体を用意しておき、出迎えに行くときは必ずこの黒いタクシーになるという話です。そして、運転手は社内の研修(8時間も!)を受け、制服・制帽・白手袋着用で、接客態度もハイヤーのようにするそうです。ハイヤーの仕事をタクシーが行うようになっているのですね。京都のMKタクシーの東京参入後は、(MKが丁寧が接客をするために、対抗上)各社とも、運転手の接客について丁寧にやらざるを得ないのだそうです。
 タクシーの運転手さんはもっといろいろ話してくれましたが、あまり具体的に書くと差し障りがある場合もあるので、このくらいにしておきましょう。
 ともあれ、オーツは、自宅までの30分間、タクシー業界の裏話をたっぷり聞けて、とても興味深く思いました。
posted by オーツ at 04:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする