オーツは、NHK放送技術研究所・技研公開 2011
http://www.nhk.or.jp/strl/open2011/index.html
に行ってきました。
毎年行っていることになります。
2010.5.28 http://o-tsu.seesaa.net/article/151324819.html
2009.5.26 http://o-tsu.seesaa.net/article/120229050.html
2008.5.22 http://o-tsu.seesaa.net/article/97521631.html
いろいろな技術が展示されているとともに、技研の研究員が説明者になっているので、くわしい説明を聞くことができます。質問すると、きちんとした答えが返ってきて、さすがNHKという感じになります。
今回は、節電のために、開催時間が短くなっており、ちょっと駆け足で回る形になりました。
一番おもしろく思ったのは、録画したものを3倍速で再生する装置で、単純な3倍速でなく、音声が自然に聞こえるというものでした。(これについては、2008 年の記事にも書きました。)
どんな仕組みかというと、重要なところはゆっくり再生し、そうでないところは速く再生するのだそうです。そして、その「重要なところ」を決定するのに、音声情報(声の高さや強さ)だけで判断しているというところがおもしろかったです。
日本語用だけでなく、外国語でも高速再生ができるのだそうですが、たとえば、英語の場合は、重要度を決めるパラメータのうち、声の高さの占める割合を減らして、声の強さをもっと重視するように変えるのだそうです。日本語はピッチアクセント(高さアクセント)なのに、英語はストレスアクセント(強さアクセント)の言語ですからそうなるのは当然ですが、そんなところまで調整しているという点がおもしろかったです。
スーパーハイビジョンを見たり、日本語の文章をCGによる手話に自動翻訳するシステムを見たり、短時間ながら充実した時間になりました。
とはいえ、オーツの以前のブログ記事を読み直してみると、毎年、そんなに大きく変わっているわけでもなく、継続的に研究しているものは同じように展示している面もあるようです。(1年間の研究の進捗状況に応じて少しは改善されているはずですが、……。)
「昨年見たものはスキップ」という方針で見れば、短時間でも十分かもしれません。