先日、オーツが地下鉄に乗っていたときのことです。オーツはロングシートに座っていました。
吊り革に掴まっていた男性が、ポロリと手袋を落としました。
オーツは注意しようかな、どうしようかなと迷いました。その男性が落としたように思ったのですが、女物の手袋のようで、もしかしたら別の人が落としたのかもしれません。
1分ほどして、オーツの隣に座っていた女性が立っていた男性に注意したのですが、そのとき、立っている男性の腕のところをとんとんと叩いて、手で手袋を指さしたのです。無言でした。
すると、その男性は手袋をひろってポケットに入れました。その男性も無言でした。
二人とも無言だったことにちょっと驚きました。
特に電車の中がうるさかったわけでもありませんでした。
普通なら、注意する側も「落ちましたよ」とか声を掛けるでしょうし、注意された側は、特に「ありがとうございます」くらい言ってもよさそうなものです。これが長ければ「どうも」でもいいです。
東京の地下鉄の中でたまたま乗り合わせた人々の間では、こんなにもお互いに声をかけないものなのでしょうか。
大げさに言えば、都会ではコミュニティが崩壊してしまったようなものです。