2009年11月11日

笠原陽介(2005.10)『誘惑天使』新風舎

 オーツが読んだ本です。「タイ性風俗で生きる女たちの400日を追う」という副題が付いています。
 副題が本書の内容をよく表しています。本書は、早稲田大学に提出した卒業論文を加筆修正したものだそうで、400 ページ近くあることからも大変な力作だったと思います。文化人類学というのは、フィールドワークを重視しますから、こんな研究もありなのでしょう。
 著者はタイ語もかなりできるようで、英語とタイ語でフィールドワークをしたようです。そしてタイの娼婦たちの実態を探っていきます。愛とカネのからむ微妙な問題があり、単に女性たちがカネを求めているというのと違う側面もあり、タイ文化と強く関わります。また、人種や地域差別などもからむタイ社会のあり方から娼婦になる女性も多いとのことです。ミャンマーや中国からタイに入ってくる人たちも多いという話でした。娼婦を通じて、タイ社会の現状を描いている本だと思います。
 オーツは、以前から、タイに引かれて何となくズルズルと生活するようになる日本人の若者(男性)が多いと聞いていましたが、その理由の一端がわかったような気がしました。

posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする