2009年10月09日

粟野仁雄(2009.4)『「この人、痴漢!」と言われたら』(中公新書ラクレ)中央公論社

 オーツが読んだ本です。「冤罪はある日突然あなたを襲う」という副題が付いています。
 冤罪を扱った本ですが、中でも痴漢の冤罪が一番遭遇しやすいということで、それを中心にしつつ冤罪のメカニズムなどを述べています。冤罪の具体例が綿密に記述されているので、非常に興味深く読めます。
 冤罪はいずれも深刻な被害を被疑者に与えます。痴漢と疑われたら、現行犯逮捕され、3日ほど自由な行動ができなくなります。これだけで、普通に働いている人にはきわめて大きなマイナスになります。突然こんなことになったらどうしようもありません。後日、無罪だったとわかったとしても、勤務先をクビになっていたりしたらもう取り返しが付きません。
 というわけで、本書中で一番重要なのは、第3章「冤罪被害者にならないために」です。特に、p.166 からの「もしも「痴漢」と言われたら」が必読部分です。まず被害者の女性とホームで話し合うべきで、駅の事務室にいってはいけない(私人逮捕により現行犯逮捕されたことになる)などという知識は、オーツも知りませんでした。さらに、さっさと名前を名乗り、名刺を渡すなりして連絡先を明示するというのも意外な点でした。
 今の社会は複雑化しているので、こんな知識も持っていないといけません。いやな時代になったものです。
 しかし、万が一のときの自己防衛の知識も現代人としては必須でしょう。

ラベル:粟野仁雄 痴漢
posted by オーツ at 05:14| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする