2008年12月03日

町の本屋が消える

 日経新聞11月29日(土)夕刊の「波音」欄に、次のような記事が載っていました。
◇秋田ではいま
 秋田市で30年以上、本を作り続けている「無明舎出版」から届いた通信に「15年前の3分の1しか読者がいなくなりました」と書いてある。驚いて社長の安倍甲さんに電話した。
 「少子高齢化、地方経済の疲弊、都市との格差が原因でしょうが、この5年で地元の老舗書店がきれいさっぱり姿を消しました」という。
 大都市なら通勤電車で本を読める。しかしマイカー通勤が主体の地方はそうはいかない。「近所の書店で本を買うというライフスタイルが消滅し、本自体が『ほぼ不必要なもの』になりつつある」
 読書の秋はどこに?(泰)

 なるほど、地方の本屋さんは大変なようです。マイカー通勤で本を読まないという指摘もおもしろいと思いました。
 しかし、この問題は地方だけではありません。
 オーツが住んでいる近くの江古田〜新江古田の商店街でも、ここ5年で本屋さんが2軒廃業しています。一つはかなり大きな本屋さんだったので、オーツはけっこう重宝して利用していたのでした。残る本屋はあと2軒です。(それと古本屋の BOOK OFF です。)
 江古田は学生街で、日本大学芸術学部、武蔵大学、武蔵野音楽大学の三つの大学があります。そういうところでも、本屋さんが廃業しているのです。地方(秋田市)だけの問題ではありません。
 「近所の書店で本を買うというライフスタイルが消滅し」については、オーツも全面賛成ですが、「本自体が『ほぼ不必要なもの』になりつつある」については、半分賛成、半分反対です。
 まず、本の買い方が変わってきたと思います。
 オーツの場合も、Amazon や楽天ブックス経由で本を買うことが多くなりました。ネットショッピングですが、1500 円以上買えば、配達無料ですから、本屋さんで買うのと変わりません。特に、買いたい本が「これ」とはっきりしている場合は、ネットで買うほうが簡単です。自宅に届けてくれるのもうれしい話です。地方の人は、特にこのサービスがありがたいのではないでしょうか。洋書を買う場合は、アメリカの Amazon が一番便利です。(あまり買いませんが。)
 次に、だいたいこんな感じの本を買いたいというような場合、本屋さんで手に取りながら立ち読みしつつ、1冊を選ぶこともあります。この場合、本屋さんは大きければ大きいほうが便利です。品ぞろえの少ない地元の本屋さんで選ぶよりも、ちょっと離れていても大規模な書店に行ったほうが、自分の目指すものが手に入ります。オーツの場合は、池袋のジュンク堂、新宿の紀伊国屋あたりを利用することが多いです。以前は、東京駅のそばの八重洲ブックセンターを利用することが多かったのですが、東京の西のほうに引っ越してからは、足が遠のきました。
 では、地元の本屋さんで、何を買うのでしょうか。オーツの場合は雑誌(週刊誌)類くらいしか思い当たりません。
 こうして考えてみると、ネットショッピングの発達と大規模書店の進出が街の本屋さんの廃業を推し進めているのではないかと思います。

 次に、本自体が必要かどうかという点ですが、これも、ネット利用が一般化すると、ネット内を検索して読むだけで間に合うことが多くなり、お金を出して本を買う必要はないのではないかと思う場面が多くなりました。百科事典などはその典型で、高価なものを買っておく意味はほぼゼロで、ネット検索でみんな間に合ってしまいます。
 専門情報などもネット内で読めるようになっていることが多く、電子ジャーナル化は今や全分野で起こりつつある潮流です。
 ただし、現状では紙のほうが便利に思える場面もあるので、本自体がなくなってしまうことはないように考えています。
 この問題については、まだまだ考えるべきところがありますが、インターネットが本の出版文化を変えてしまいつつあることは事実です。
ラベル:本屋
posted by オーツ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 買物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする