2008年10月13日

東京交響楽団コンサート(東京オペラシティシリーズ第45回)

 オーツが聴きに行ったコンサートです。
http://www.tokyosymphony.com/concert/20081011operacity.html
 10月11日(土)18:00- に東京オペラシティで行われました。
 1曲目はボッケリーニ/ベリオの「マドリッドの夜の帰営ラッパ」でした。ボッケリーニが作曲した室内楽曲をベリオ(1925年生まれ)が大編成のオーケストラ用に編曲したものだそうです。
 この曲は、最初はピアニッシモで始まり、だんだんと各種楽器が加わってフォルティッシモになり、それからまただんだんとピアニッシモに戻るという作品です。オーケストレーションのおもしろさがあります。ボッケリーニは18世紀の音楽家ですから、基になったメロディも親しみやすいもので、それが華々しいオーケストレーションで演奏されますから、なかなか楽しめました。小太鼓が、最初から最後までずっと演奏しっぱなしだったのも印象的でした。
 2曲目はパガニーニのバイオリン協奏曲第1番でした。この曲の演奏前にかなりの楽団員が退場しました。ベリオはパガニーニのころよりもずっと大編成のオーケストラを要求していたことがわかります。
 ソリストは、オーガスティン・ハーデリッヒ氏でした。ドイツ人です。
http://www.aspen.jp/artist/foreign/2008/Augustin_Hadelich.html
 パガニーニのこの協奏曲は前奏が長く、バイオリンのソロが演奏を始めるのが待ち遠しく感じられました。いざ、ソロが加わってくると、いやはやすごいテクニックです。パガニーニの作品は、難曲が多いわけですが、この人はやはりパガニーニを選ぶだけのことはあります。ハーデリッヒ氏は、ときおりちょっと口を開いて目をつぶって演奏します。まるで夢の中で演奏しているような感じです。第1楽章の途中には、長いバイオリンソロの部分があります。1台のバイオリンがこんなにもよく響くのかと思うくらい、会場に響き渡り、聴衆を魅了しました。ハーデリッヒ氏は単にテクニックがすごいだけでなく、音楽性も豊かなものがあります。ソロの演奏部分では、オーケストラのメンバーたちがハーデリッヒ氏に見とれていました。第1楽章が終わると会場から「ブラボー」の声が飛びました。拍手も起こりました。それくらいに素晴らしいできだったと思います。
 ゆったりして比較的短い第2楽章の後、第3楽章も名演だったと思います。正確な演奏の上にこめられた情熱のようなものが感じられます。ハーデリッヒ氏はいかにもパガニーニに向いています。演奏が終わってからは、大きな拍手が起こりました。オーケストラのメンバーたちもハーデリッヒ氏を褒め称えています。この人は 1984 年生まれで24歳とのことです。これから大きく伸びていく人でしょう。
 何回かステージに呼び戻された後、アンコールがありました。ハーデリッヒ氏自身が(英語で)曲の説明をしました。珍しいことですが、オーツは好感を持ちました。バッハの無伴奏バイオリンソナタの第2番(the second)と聞こえましたが、会場を出るときの手書きの掲示では第3番となっていました。まあどちらでもいいでしょう。オーツはどちらが正解か、わかりません。こちらは、アンダンテで、正統的な古典曲です。ソロを聴くと、この人はソロ向きなんだなあと思います。実に映えます。プログラムを見ると「バロックから古典、ロマン派、そして現代音楽にいたるまで幅広いレパートリーを持つ」と書いてありました。なるほど、パガニーニもバッハもこなすというわけですね。
 休憩後は、レスピーギの作品2曲でした。
 まずは、組曲「鳥」です。ハト、めんどり、かっこうなどが描かれます。鳥の鳴き声を模した写実的な音も入り、それに加えて昔の民謡のようなメロディーが流れてくる不思議な(しかし楽しい)曲でした。華麗なオーケストラが光ります。
 最後の曲が、交響的印象「教会のステンドグラス」です。オーケストラがさらに増員され、舞台狭しと立ち並びます。ハープ、ピアノなどに加えて、ステージ後方の高いところに位置するパイプオルガンまで使われます。オーツは、東京オペラシティでオルガンを聞くのはたぶん初めてです。
 オルガニストは、指揮者に背中を向けて座ることになるわけで、どうやって指揮者の動きを確認するのかと思いましたが、何と、パイプオルガンよりも指揮者側にある手すりのようなところにビデオカメラが取りつけられており、それで映した映像がパイプオルガンの譜面台の上のほうのディスプレイに表示されるようになっていました。現代的ハイテク装置ですね。昔だったら、鏡か何かを使っていたのでしょうかね。
 この曲は、実に華やかで派手な曲です。印象的なドラの一撃をはじめ、多彩な打楽器が使われます。オルガンのソロのところもあり、会場に鳴り響きます。大太鼓の地響きのような音もすごいです。シンバルも使われ、大太鼓と一緒になって盛り上げます。テュッティのボリュームは、過去に聞いたことのないくらいに大きなレベルでした。とはいえ、実は、オーツはこういう曲があまり好きではないのです。

 今回は、協奏曲のおもしろさを堪能した1日になりました。
posted by オーツ at 03:55| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする